俳優ヨン・ウジン
俳優ヨン・ウジン
ドラマ「七日の王妃」、「イ判サ判」、映画「相性」、「アノとホイガ」などで主演を務め、休むことなく精力的な演技活動を展開、印象的な演技を披露している俳優ヨン・ウジン。そんな彼が会社経営者でありながら、極度に内向的で引きこもりのボスを演じたドラマ「内省的なボス」のDVDが7月18日に発売される。

ヨン・ウジン の最新ニュースまとめ

 人と交わることを苦手とし、黒のフードをかぶって人目を避ける姿は、最近の韓国ドラマの中ではとても印象的な主人公だ。会社に特別な目的を持って入社してきたヒロインのパク・ヘスと見せるラブコメディは「また!? オ・へヨン~僕が愛した未来(ジカン)~」を大ヒットさせたソン・ヒョンウク監督と「恋愛じゃなくて結婚」のジュ・ファミ脚本家がタッグを組んだ作品。
またジュンス(JYJ)、ホ・ヨンジ(KARA)などの豪華な特別出演でも話題を集めた。今回日本ファンミーティングで来日したヨン・ウジンに、作品の魅力から撮影エピソード、日本についてなど幅広く語ってもらった。


Q.「内省的なボス」に出演を決めた理由を教えてください。

ヨン・ウジン:以前「恋愛じゃなくて結婚」という作品で、「内省的なボス」の監督と脚本家さんとはご縁がありました。もう一度僕にお声をかけてくださったことにとても感謝しました。また、他のロマンティックコメディとは違って、ウン・ファンギというキャラクターがとても明瞭化されていたので、その部分が魅力的でした。一般的な韓国ドラマでは表現されない男性主人公の性格に魅力があったし、それに挑戦したいという心に火をつけるような感じでした。 


Q.ウジンさんが演じたウン・ファンギは、静かで大人しく、黒のパーカーでフードをかぶっているというファッションが印象的でした。そんな役柄のために、現場ではほとんど共演者とも話をしなかったと聞いたのですが本当ですか?

ヨン・ウジン:このドラマでは一人のシーンが多かったので、自然と他の俳優さんたちと一緒にいる時間が少なくなりましたね。また一人でたくさん考える方ですし、集中しようとドラマに出てくる会社で絵を描いて、さらに役に入っていきました。最初は簡単なスケッチだけでしたが、ドラマが終わる頃には色までついて、僕の中では完成といえるほどのものになりました。ドラマが終わってその絵を見ると、僕がウン・ファンギというキャラクターに入り込むためにこんな作業をしていたんだなと改めて思いました。他の作品に比べて俳優とのコミュニケーションする時間は少なかったですが、それだけキャラクターに愛情を持って集中していましたし、僕の代わりはユン・パクがそれをやってくれたと思います。ユン・パクが俳優たちとたくさんコミュニケーションをとってくれてとても感謝しています。このドラマを通じて良い弟ができました。


Q.ウジンさんが描いた絵ですが、具体的に何を描かれたのですか?

ヨン・ウジン:僕が田舎に行って、自然の中でとても楽な気持ちで横になっている絵でした。色鉛筆で描いたもので、ドラマが終わってからその絵を公開もしました。その絵を見ると、「内省的なボス」を撮影しながら過ごした時間や思い出が浮かびます。絵の実力はありませんが(笑)。


Q.ウジンさんは普段からドラマ撮影期間は現場やそれ以外の場所でもその役の性格にずっと入り込んでいるような感じになる方ですか?

ヨン・ウジン:そうならざるを得ない現場ですね。「内省的なボス」を撮影していた時は、ほとんど家に帰らずに現場にいました。ウン・ファンギというキャラクターに入り込んでいた4か月でしたし、これまでで一番自分の中で悩みが深かった作品でもありました。そして自分自身を誇りに思い、愛する時間にもなりましたね。ウン・ファンギというキャラクターを理解していきながら、今後の人生で僕がどんな心構えを持って生きていかなければいけないなのか、反省もしましたし、学ぶ時間にもなりました。


Q.ファン・ウンギを表現することにとても苦労されたようですね。

ヨン・ウジン:僕は幼い頃、内省的な性格が自分の中にあったことを分かっていましたので、うまく演じられるだろうと思っていました。でも演技をすればするほど、難しく感じたんですね。短編的に内省的な部分だけ見せようとするので、難しさを感じました。それによってストレスも感じましたが、ある時、キャラクターを演じる上で悟ったことがありました。内省的と言っても、ただ言葉が少ないというだけでなく、他人に対して配慮するところが多く、包容力のある人で、考えがたくさんある人なんだということをつかみました。「あ、これだ」と思い、それからは表現がより豊かになったと思います。これまでのどの作品よりもたくさん悩み、ストレスも感じたので、精神的に大変な部分はありましたね。


Qウジンさんは普段.役作りはどのようにされるのですか?

ヨン・ウジン:まずキャラクターについて基盤になる部分をスケッチします。それから自分の持っている性格と照らし合わせます。その部分の感覚をキャッチしようと努力しますし、僕は散歩しながらそれをすることが多いです。散歩をすると自分の中にあったものが空になって、頭の中がクリアになります。その時に役についての良い考えが得られます。これは僕の習慣ですね。特に夜遅い時間や朝早い時間にやります。その時に得たものから、現場で監督や共演者と意見を交わします。


Q.ウジンさんが一番思い出深い、印象に残っているシーンまたは撮影を教えてください。

ヨン・ウジン:ウン・ファンギが誰かに対して心を開き、互いに頼るようになるシーンがあります。それはウン・ファンギがチェ・ロウンを見つめながらプレゼンテーションをする場面です。このドラマのテーマをよく表現しているシーンですし、僕自身も共感し、心に響くシーンでした。それからマレーシアで撮影したことはたくさん記憶に残っています。マレーシアでウン・ファンギの性格が変わっていくところが描かれているので重要なシーンでした。海外ロケの短い時間でそれを極大化して表現しなければいけなかったので、集中して演じました。短い時間で撮影しなければいけないのに、突然雨が降ったりなど、結構撮影は大変だったんです。でもマレーシアではそれまであまりできなかった俳優とのコミュニケーションもできて、その時に仲良くなった気がしますね。ですのでとても意味のある時間でした。


Q.劇中ウン・ファンギは広告会社のCEOですが、もしウジンさんが会社に勤めるとしたら、どんな会社で仕事をしてみたいですか?

ヨン・ウジン:建築関係の仕事をしてみたいですね。建築に興味があって、高校で建築を勉強したこともありますし、今でも好きです。建築の美しさとか、自然と建築の調和が心に響くものがありますね。海外旅行をする時も、まずその国の建物を見ていろいろなインスピレーションを受けます。


Q.日本の建物はいかがですか?

ヨン・ウジン:東京の建物は洗練されていますが、色は派手ではなくベーシックな感じですよね。それが東京のイメージによく合っていると思います。それから建築も好きなんですが、家具にも興味があって。建築はベーシックでシンプルなものが好きですが、その中の家具は反対に華やかで、アンティークなものが好きです。


Q.先程旅行のお話も出ましたが、海外に行く際にこれは必ず持っていくという必需品のようなものはありますか?

ヨン・ウジン:必需品ですか?う~ん、それは特にないですね(笑)。旅行に行くと、僕は買い物はあまりしない方で、その国の雰囲気や情緒を心にとめようと努力します。それから旅行をしたら、その国のある一つの風景が頭に残ります。今回の来日でも、天気の良い朝のホテルの景色が記憶に残ると思います。その時一番印象的だった場面を記憶していたいと思います。今回は朝ホテルで起きた時の、日が差していてとても気分の良くなる天気だったことが記憶されますね。


Q.日本で行ってみたい場所はありますか?

ヨン・ウジン:北海道の札幌に雪がたくさん降っている時に行ってみたいですね。日本にはファンミーティングで何度か来させてもらっていますが、行く度に良い気運をもらって感動します。家族で沖縄に旅行に行ったこともあるんですけど、沖縄もすごくよいところでした。日本には暖かい時にばかり来ているので、今度は寒い時に来て、温泉にも行きたいです。


Q.日本食はお好きですか?

ヨン・ウジン:はい、すごく好きです。麺類が好きなので、日本に来たらラーメンやそばをよく食べます。牛肉も好きですが、沖縄で食べた和牛がすごくおいしくて印象に残っています。


Q.日本のファンミーティングやドラマ撮影現場のツアーなどで日本のファンの皆さんと何度か触れ合っていると思いますが、日本のファンの皆さんの印象はいかがですか?

ヨン・ウジン:ドラマの撮影現場では、遠いところからいらっしゃったのに、僕がそれに対して十分お返しできているのかいつも申し訳ない気持ちがあります。いつもマナーを守ってくださり、僕たちが演技に集中できるように配慮してくださっていることにとても感謝しています。


Q.「内省的なボス」をこれから見ようと思っている方にメッセージをお願いいたします。

ヨン・ウジン:この作品では、僕が自分自身や演技についてとても考えることが多かったです。最近は時代が変化して、一人で暮らす方が増えている時代になって、内省的な性格の方もたくさんいるのではないかと思います。でも、内省的な性格は決して間違っているものでも、問題になることでもありません。自信を持って、自分自身を愛してほしいという思いが込められた意味のある作品になっていますので、ぜひ楽しんで見ていただけたらうれしいです。


 一つひとつの質問に丁寧に答える姿からは、もともと持っている誠実さと、同作品に対する強い愛情が感じられた。ぜひその思いを、作品を見て感じてほしい。


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