ユ・ヨンソク
ユ・ヨンソク
一重の目に少しでも力を加えると鋭い目つきになるか、少し力を抜いて笑うと純粋な少年”チルボン”そのものだ。

韓国ドラマ「応答せよ1994」のネタバレあらすじ、キャスト、視聴率、相関図、感想

 俳優ユ・ヨンソク(29)は「一重の目は、僕という俳優がもっている長所だと思っている」とし「おかげで、様々な役に恵まれ、たくさんのキャラクターを消化してきた」と自信をみせた。

 彼が大衆に顔を広く知られるようになったのは、2012年に公開された映画「建築学概論」の江南のオッパ(お兄さん)、「オオカミ少年(邦題:私のオオカミ少年)」の裕福な家庭の不良少年だったが、2003年「オールド・ボーイ」でユ・ジテの幼少期役でスタートした彼のフィルモグラフィーは思ったより多い。

 短幕劇とシットコム、連続ドラマと週末ドラマ、興行映画と独立映画を行き来し、引き受けた役柄もスポーツ選手、医師、連続殺人鬼、ボディガード、若くして父親になった高校生など、とにかく幅広かった。

 そして昨年、tvN「応答せよ1994」で心が痛むような初恋を美しく大切に届けたチルボン役で”ホームラン”を放った。興行映画の主演を横取りし、広告も列をなすように舞い込む。しかし彼は「何ひとつ変化したものはない」ときっぱり話す。

 「応答せよ1994」のヒットにより、大衆の人々はまだよく知られていなかった彼の前作をもう一度見直し、「ユ・ヨンソクという俳優はこんな作品、あんな役も演じていたんだな」と思わせてくれた、と語った。

 「『応答せよ1994』も、これまで演じていたのと同じようにやりました。僕に変化したことは何もないのですが、周りの反応と僕を見る視線が変わったようです。単純に『応答せよ1994』一編で僕を判断するのは違うと思います。以前の作品から積み重ねにより、いまの姿があると考えてくださるのではないでしょうか」。

 そして「いまのままを続けていくことが重要だと思う」とし「もしかして、僕が変わっていってしまうのでは、と思うことも…」と慎重になるユ・ヨンソク。

 「10年という時間は、幸いなことにしっかりと踏みしめてくることができたと思います。もちろん、何度か試行錯誤はあり、早期終演してしまった作品もありました。気持ちが沈むことも、焦りを感じるときも、傷つくこともありました。でも、周りの反応に一喜一憂せずに、自分自身を客観的に見ようと努力しています」。

 ドラマ「応答せよ1994」が大ヒットし、唯一方言を使わないソフトなソウル男チルボンが愛され、彼の経歴は「建築学概論」と「オオカミ少年」により”悪役専門”と紹介された。熱く善良な役柄も多くこなしてきたが彼は、チルボンが最も難しかったと話す。

 「10年間で演じてきた役の中で最も大変でした。強いキャラクターに接近していくと喜びも感じ、達成感もあるのですが、チルボンは僕ととても似ているため、自分がいま何をしているのかわからなくなるのです。演じていたのか、と思うこともあり、視聴者はどのように見てくださると心配にもなりました。一人だけ標準語を話し、僕だけ下宿生ではなかったので”ひとりぼっち”のような気持ちになりましたね」。

 制作陣は、作り上げたキャラクターに最もマッチする俳優を選び出し、各自のしゃべり方と癖などディテールを再びキャラクターに被せるため、俳優とキャラクターはさらに似ていくもの。ユ・ヨンソクも時間が経つにつれて、チルボンの姿が気楽になり、共感できるようになっていった。

 心に傷を負っても暗くならず、ポジティブに物事を考える性格が自身とよく似ていると話すユ・ヨンソク。

 「最高に純真で純粋な恋愛を見ていると、どうしたらそこまでできるのか、と思うこともありますが、僕もチルボンの恋愛スタイルに共感します。過去には片思いしたこともあり、好きだという気持ちを自ら立ち切ったこともありましたから…」。

 彼が選んだ最も印象に残ったシーンは、実家に遊びに行ってソウルへ一人で帰って来た12月の最後の夜、バス停留所で好きな相手に初めて気持ちを打ち明け、キスをするシーン。

 「告白のラストは意外でした。驚きませんでしたか?」

 それは、彼が最近よく言う言葉でもある「ハッピーニューイヤー」だった。


コ・アラ-「始まり」MV(tvNドラマ「応答せよ1994」OST)
コ・アラ-「始まり」MV(tvNドラマ「応答せよ1994」OST)




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