<Wコラム>予定は予定、あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:news1)
<Wコラム>予定は予定、あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:news1)
では、なぜ韓国はベスト四に上りつめることができたのか?

 それは韓国人が、日本人のように「予定調和」にとらわれず、チャンスだと思ったら予定をかなぐり捨て、より貪欲に極みを目指す気質があるからだと思います。

 海外での両国の観光ツアーにおける団体行動に、その答えがあります。おおむね日本の団体は、もっと観光地を見たくても一行に迷惑かけてはいけないので集合時間を守りますが、韓国人は日本人よりは時間を守りません。

 時間を守ることも重要だけど、景色に見とれて多少遅れても仕方ない、という自分勝手なところがあります。

 オシム元日本代表監督がその著書『考えよ!』で、「日本人はプレーにおける責任感に欠けている。まるで疫病から逃げるようにして責任から遠ざかる」と指摘しているように、リスクを負わず個が目立つよりも全体の和を尊んでしまう気質がありますが、韓国人は日本人に比べ全体よりもまず個を優先します。チャンスがあると見たら枠にとらわれず貪欲になります。

 強豪のイタリアやスペインと対戦したときも、相手の名にひるまず瞬時に相手を把握して、強ければ「ヌンチ」を見て従いますが、弱ければかさにかかり相手を蹴散らす強さが作動しました。そのおかげで準決勝に進出し、韓国人さえも驚かせました。

 まさにこの快挙は韓国語の「シンドゥルリンタ」(神が宿る)状態で、韓国は何ごとにおいても「神」が味方すると常識では考えられないことが起き、何ごともはかどり「有頂天」になります。

 日韓ワールドカップにおいての韓国の活躍は、まさに「神がかった」快挙でした。

●もっと韓国を知るためのことば
 シンナンダ 神がかりになる
韓永愚『韓国社会の歴史』では、韓国人の楽しむ姿を「シンナンダ」[浮き立つ]と表現し、楽しげに働く様子を「シンドゥルロッタ」[神懸かりになる]あるいは「シンパラムナッタ」[上機嫌だ]と言う。これらはすべて、人間とシン(天)が合一した瞬間がもっとも楽しいという意味である。韓国人の宗教的エクスタシーが正に「シンパラム」(著者注:悦に入った状態)であり、美しさなのである。と説明されています。


文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)

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