ハンナ・チャン=(聯合ニュース)
ハンナ・チャン=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】チェリストとしてでなく3年前からは指揮者としても活動するハンナ・チャンが25日、聯合ニュースの電話インタビューに応じ、8月と12月に韓国で開く公演への意気込みを語った。
 8月13~28日に京畿道・城南アートセンターで開かれる「アブソリュートクラシックIII」では指揮を担当し、12月8日にソウル・芸術の殿堂コンサートホールで行うリサイタルではチェロを演奏する。
 自身が最も得意とする音楽で社会の役に立ちたいと思い続けてきたハンナ・チャンは、クラシックに初めて接する青少年には交響曲がなじみやすいのではないかという思いから指揮者としての活動を始めた。
 2003年から、米国の指揮者でジュリアード音楽院教授のジェイムズ・デプリースト氏から指揮を学び、2007年にデビュー。2009年には世界的指揮者のロリン・マゼール氏が師匠役を買って出た。
 ことしで3回目を迎える「アブソリュートクラシック」はハンナ・チャンが青少年オーケストラを訓練し、指揮と解説を行う青少年のための管弦楽フェスティバルだ。「音楽が社会を変える」をモットーに、2009年から開催されている。
 ハンナ・チャンは音楽が社会を変えるのは事実だと確信しているという。「アブソリュートクラシックが結んだ実がどれだけ熟したかは分かりませんが、団員の成長過程を通じ、その変化を少しずつ感じることができます。わたし自身、団員が発展する姿を見ながら初心を忘れないよう心がけるようになりました」。
 彼女は、指揮者の役割は「オーケストラとともにより良い演奏をより簡単に観客に伝達すること」だと語る。真心は通じるということを、音楽を通して経験してきた。「曲を演奏するとき、指揮者と団員、そして観客の情熱が伝わり合います。音楽には言語の壁がありませんから」。
 デビュー5年目の初歩指揮者ではあるものの、スケジュールは多忙だ。今秋からはシアトルシンフォニーやフィルハーモニア管弦楽団などの指揮台に立つ。2013年にはチェロの師匠であるミッシャ・マイスキー氏と指揮者として共演する予定だ。
 しかし、韓国の観客にはやはり「チェリスト」としての姿がなじみ深いだろう。ハンナ・チャンは1994年にロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで最年少優勝を果たし、世界の音楽界の新星として浮上した。
 今は指揮者を兼業しているが、チェロのことを忘れたことはない。楽器の演奏と指揮は、作曲家と音楽に対する視野を広めてくれる補完関係にあるからだ。3年後にはチェリストとしてデビュー20周年を迎える。
 年末のリサイタルの準備にも余念がないという。「舞踊と歌をテーマにプログラムを組みました。歌詞がない歌や民謡をチェロ演奏曲に編曲した曲、歌と分離できない舞踊曲を演奏する予定です」。

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