キム・テヒ=9日、ソウル(聯合ニュース)
キム・テヒ=9日、ソウル(聯合ニュース)
キム・テヒは率直でシンプルだ。謙そんしながらも胸中を語るのに迷いがなく、また自分の持つカードを正確に知っており、それを加減なく表に出す。時には遠回しに言ったりはぐらかしてもかまわないのだが、彼女は「真心」という正攻法でインタビューに応じた。

キム・テヒ の最新ニュースまとめ

京畿道・坡州にあるドラマ『アイリス』の撮影現場で先日、キム・テヒと会った。衣装が黒すぎることに写真記者がしばらく気づかずシャッターを切り続けたほど、彼女は輝いていた。
 
キム・テヒは現在放送中の『アイリス』で、NSS(国家安全局)の最高プロファイラー、チェ・スンヒを演じ注目を集めている。特に、同僚のキム・ヒョンジュン(イ・ビョンホン)との切ない恋は連日話題になっている。5日の放送ではヒョンジュンの死を受け入れ、嗚咽(おえつ)する演技で好評を得た。
 キム・テヒは、切ない恋は自信がないが、日本ロケで2人が見せたような恋はしてみたいと打ち明けた。その時はチェ・スンヒがうらやましかったという。以下は一問一答。

―視聴率が30%を超えた。
うれしい。わたしもカメラの動きやスケールなどが他のドラマと違うことを感じる。自分で見ても映画のようなすばらしいドラマだ。スパイアクション大作だが、最初は自分のアクションシーンが少なくてあまり実感がなく、大作に迷惑だけはかけないでいようと思っていが、すごい作品のようだ(笑)。

―イ・ビョンホンとのロマンス、とりわけベッドシーンが大きな話題を集めた。
反応がよくて幸いだ。イ・ビョンホンさんがたくさんアイディアを出した。アメを口渡しするシーンや、会議中に机の下でスンヒがヒョンジュンの足をなでるシーンなどがイさんのアイディアだ。スンヒの足にヒョンジュンが手錠をかけるのはわたしのアイディアだった(笑)。ベッドシーンはリラックスして撮影できた。言葉ではベッドシーンだが、わたしはTシャツを着ていて、キスをする程度だったから大きな負担はなかった。ベッドシーンより、突然キスをしてきたヒョンジュンをビンタするシーンが感情的に難しかった。

―スンヒはエリート要員だが、ロマンスに焦点が合わせられた感じがするが。
わたしがメロに欲を出した。ほかの俳優はビジュアル的に要員として似合っているが、わたしはそれに比べて丸いイメージがあるため、冷静な要員を貫くには無理があると思った。

―アクション演技はどうだったか。
現在までの放送分では残念さが残る。意欲はあったものの、練習すればケガするし、同じ女性のソンファ(キム・ソヨン)とも激しく戦えなかった気がする。でも第10話で披露するアクションは気に入っている。テロリストと戦うシーンだが、相手が体の大きい男優だったため思い切り殴ることができた。アクション演技で全身にアザができたが、やり終えると快感がある。銃を撃つのが一番難しく、風船が割れる音も恐くてなかなかできない。イ・ビョンホンさんのフォームは本当に完ぺきだ。

―スンヒは今は恋のためにつらい思いをしているが、普段は自信たっぷりな女性だ。キム・テヒはどうか。
わたしは自信があまりない。まるですべてを備え、悩みもないように見えると言われるが、とんでもない話。演技を始めてから将来への不安が大きかった。現在も演技は難しく、悩みは続いている。挑戦し続け、努力し続けなければならない。事実ではないのでスキャンダルなどにはあまり動揺しないほうだが、一番傷付くのは演技力に対する批判だ。それはわたしも認めているから。でも『アイリス』を機に、これまでのばくぜんとしたもどかしい状況から抜け出したい。この作品がわたしの女優人生のターニングポイントになることを切に願っている。

―現在、最高のスターなのに委縮しすぎなのでは。
スター?よくわからない。イメージや外見で認められるわけではないと思う。いいところより足りないところが目立つし、否定的な視線に悩んでしまう。目鼻立ちが大きいのも問題だ。わずかな表情も大きく表現され、オーバーだとの指摘が出ているのだと思う。口元が突出しているのもコンプレックスだ。歯並びを整える矯正治療を受けたが、ここまでが限界と言われた(笑)。『アイリス』ではヒョンジュンとサウに一目ぼれされる役だが、きれいに見えないことへの心配もあった。

―今後はどうしたいか。
21歳にCMモデルとしてデビューし、23歳にドラマに出演した。時間があっという間で驚く。忙しく過ごそうとしたが、何一つやったこともなく過ぎたような気がする。今後は演技に対する情熱をさらに高めたいし、自分の中に潜む素質を発見できればと思っている。突然女優としての道を歩み出し、挫折もたくさん味わってきたが、これからは前だけを見て進みたい。
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