韓国与党は、英教授を招請し「福島原発処理水の安全性」に関する独自の検証に乗り出した(画像提供:wowkorea)
韓国与党は、英教授を招請し「福島原発処理水の安全性」に関する独自の検証に乗り出した(画像提供:wowkorea)
韓国与党“国民の力”は、放射線分野における世界的権威として知られている英オックスフォード大学のウェード・アリソン名誉教授を招請し「福島原子力発電所放射能汚染水の安全性」に関する独自の検証に乗り出した。

ただ、韓国政府による福島原発汚染水使節団の派遣が1週間後に控えている中、アリソン名誉教授は去る15日「今、多核種除去設備(ALPS)により処理された福島原発処理水1リットルが私の前にあれば飲むことができる」と発言し物議を呼んだことで、野党の強い攻勢は避けられないという見方が出ている。

17日、韓国の新聞社“ヘラルド経済”の取材によると、与党の「わが海を守るタスクフォース(TF)」は今月19日午後2時、アリソン名誉教授招請懇談会を開く。この日の懇談会には、TFの委員長であるソン・イルジョン(成一鍾)議員やパク・デチュル(朴大出)政策委員会議長、ハン・ムギョン(韓茂景)議員などが出席することが伝えられている。

TFの委員長は、ヘラルド経済とのインタビューで「アリソン名誉教授は、原子力・放射線に関する世界的権威者だ」とし「科学者の立場で、福島原発汚染水をどのように処理すべきか、わが国に福島原発汚染水がどのような影響を及ぼすのかを説明し、科学的にアプローチする意図だ」と語った。つづけて「第2の “狂牛病”のように、流言飛語が飛び交うことを防がなければはらない」とし「与党としては、怪談ではなく科学によりアプローチしていく」と説明した。

与党の「わが海を守るTF」は、福島原発汚染水の放流による安全問題の点検と国民の懸念解消を目的としている。去る9日の初会議で、ユン・ジェオク(尹在玉)院内代表は「福島原発汚染水処理問題は、国民の健康と安全に直結している」とし「検証されていない会談を流布し国民の不安を煽るのは、実効的な対策づくりに役立たない無責任な行動だ」と指摘した。

与党は「福島原発汚染水の危険性に対する誤解を払拭させる」という意図だが、アリソン名誉教授の発言による物議は続くものとみられる。アリソン名誉教授は去る15日、韓国原子力研究院および韓国原子力学会が ”低線量の放射線の影響と福島原発汚染水の物議・恐怖が飲み込んだ科学”をテーマに開いた記者会見で「福島原発事故が発生した時、放射線の露出により死亡した人はいなかった」とし「福島原発事故時、周辺地域への不必要で無理な疎開命令により、1500人以上が亡くなった」と主張した。

TF内では、福島原発「汚染水」を「汚染処理水」と呼ぶことに関する共感の輪も形成されたことが伝えられた。TFの委員は「汚染水をそのまま放流するのではなく、処理水を放流するということだ」と強調した。つづけて「IAEA(国際原子力機関)がどのような表現を使うのか、このような国際的な基準にしたがうべきだ」とし「汚染水は汚染された水だが、実際に放流されるのは汚染が処理された水ではないか」と反問した。

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