被害規模100億ウォンのボイスフィッシング犯行グループ「ミンジュン派」のトップがフィリピンで逮捕=韓国報道(画像提供:wowkorea)
被害規模100億ウォンのボイスフィッシング犯行グループ「ミンジュン派」のトップがフィリピンで逮捕=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国警察庁は20日、フィリピンを拠点として108億ウォン(約11億3000万円)規模の電話金融詐欺(ボイスフィッシング)を行っていた組織「ミンジュン派」のトップのAとナンバー2のBを韓国国内に強制送還したと明らかにした。

フィリピンの首都マニラを拠点とする犯罪グループ「ミンジュン派」を組織したトップのAは、2017年11月から2021年12月まで韓国国内の被害者に電話をする「かけ子」7〜8チームと、国内で被害金を引き出しフィリピンに両替送金する「出し子」や「替え子」など、役割を分けて体系的に犯行を続けていた。

彼らは金融機関をかたり「低金利で融資する」と被害者をだまし、融資元本を指定口座に入金させる方式の詐欺手法などを使った。被害額は現時点で108億ウォンにのぼり、被害者数は562人と把握されている。

キョンギ(京畿)南部警察庁は2020年2月「ミンジュン派」の詐欺行為を確認し、2017年度から2020年度までの3年間に発生した事件の分析を行った。その結果同組織の犯行事実を把握し、メンバーを特定して犯罪団体組織罪と詐欺の容疑で順次検挙した。

主犯格のAなど主要な容疑者はフィリピンに滞在しており、警察庁に国際協力を要請した。警察庁は2020年9月、フィリピン滞在中の容疑者に対するインターポールの手配を受け、フィリピン当局と協力するなど容疑者を追跡していた。

今回のミンジュン派のトップの逮捕により「三角連携」を成し遂げた。警察庁とインターポール国際共助課が追跡・検挙・送還業務を総括するなど司令塔の役割を果たし、京畿南部庁とインターポール国際共助課はミンジュン派のトップに対する情報を12件収集し、現地の司法機関と協力して事実関係を把握した。

フィリピンと韓国の警察は約2年間にわたり犯罪グループの長期間追跡を行った結果、ついに主犯格の動きをとらえ、現地の司法機関と協力して1週間潜伏した末に、9月5日にトップのAを逮捕した。Aが逮捕されたことに気づいて別の場所への逃避を準備していたナンバー2のBと構成員4人も9月9日に逮捕した。

現在警察は「ミンジュン派」の構成員64人のうち22人を逮捕(うち拘束10人)した。トップとナンバー2を逮捕し韓国国内に移送したことで余罪の捜査に弾みをつけ、残りの容疑者42人の逮捕に注力する予定だ。

韓国国内への強制送還時に、現地の行政手続きの問題で取り消しになるところだったが、駐フィリピン韓国大使館が現地の検察庁と移民庁などと協議し、劇的に送還を実現させたという。

警察庁インターポール国際協力課のカン・ギテク課長は「フィッシング犯罪グループのトップなどの指示役は逮捕を避けるために海外に拠点を置いている」とし、「彼らに対する情報収集と国際協力を通じて海外を拠点とした電話金融詐欺グループの逮捕と送還に全力を尽くす」と述べた。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 107