物価高に貿易赤字拡大まで…国民生活の安定と輸出活性化対策を推進=韓国報道(画像提供:wowkorea)
物価高に貿易赤字拡大まで…国民生活の安定と輸出活性化対策を推進=韓国報道(画像提供:wowkorea)
近日発表される韓国の6月の消費者物価指数の上昇幅が6%台と予想され、インフレ圧力が経済への負担となっている。韓国政府はガソリン税の引き下げ幅の拡大など、国民生活の安定のための対策を持続的に推進する一方、追加課題についても掘り下げていく方針だ。

韓国の今年上半期の貿易赤字が過去最大になるなど、景気低迷の懸念が高まっている。これを受け、輸出問題を解消し、下半期の輸出の活性化に向けた支援対策も近日中に発表される予定だ。

5月の消費者物価指数は前年同月に比べ5.4%上昇し、2008年8月に5.6%上昇して以来、13年9か月ぶりに高い上昇幅を記録した。

世界的なサプライチェーンの混乱によりエネルギーや原材料の価格が急騰し、物価高は収まる気配をみせていない。経済副総理兼企画財政部のチュ・ギョンホ長官は最近あるテレビ番組に出演し、「6~8月には消費者物価上昇率が6%台を越える可能性もある」と述べた。

企画財政部のパン・ギソン1次官も1日、第2次非常経済次官会議で「6月には消費者物価上昇率がより一層高まるとみており、今後も相当期間にわたってインフレ圧力が持続するだろう」と見通している。

韓国政府は物価上昇に対応するための追加策を推進している。特にガソリン価格の負担を減らすため、1日からガソリン税の引き下げ幅を30%から37%に拡大した。

政府はガソリン税の引き下げ効果が市場価格にただちに反映されるよう業界の協力を要請する一方、関係機関と合同でガソリンスタンドの現場視察を実施し、価格談合や粗悪ガソリンの流通のような不正行為が行われないよう対応する計画だ。

パン次官は「政府は今後も石油価格の安定化をはじめ、国民生活の安定のための政策課題と物価安定に向けた政策を早急に推進する」と述べた。

韓国経済の成長動力である輸出にも暗雲が立ち込めている。産業通商資源部によると、今年上半期の貿易収支は103億ドル(約1兆3900億円)の赤字で、上半期ベースで過去最大規模となった。原油・ガス・石炭などのエネルギー価格が急騰し、輸入も急増したことが貿易赤字が膨らんだ要因とみられている。

韓国政府は輸出の円滑な回復を支援するため、3日に開かれる非常経済長官会議で支援対策をまとめる予定だ。

チュ副総理は1日、輸出業界との懇談会で「中小・中堅企業への金融支援を拡大し、物流や供給網などの懸念対応を強化する」と述べ、「中小荷主専用の船積み場の確保など、物流負担の緩和を支援し、中小企業専用の共同物流センターの拡充など、インフラを補強する計画」と述べた。

輸出企業にとって慢性的な障害になっている人材難を緩和するために、労働時間制度の改善や青年・外国人の雇用拡大なども推進することを決めた。

韓国政府はまた、輸出が持続的に韓国の経済成長の要(かなめ)になるよう、輸出競争力を引き上げるための中長期な政策も積極的に模索していく方針だ。
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