20年ぶりの記録的な円安…円建て預金に人気集まる=韓国報道(画像提供:wowkorea)
20年ぶりの記録的な円安…円建て預金に人気集まる=韓国報道(画像提供:wowkorea)
会社員のAさんは3月末から少しずつ”円”を買っている。円/ウォンの為替レートが100円=1000ウォン以下に下がり、為替差益を得られると考えたためだ。最初は1週間に3~4回、5万ウォン(約5100円)ずつ買っていたが、最近円安が進行していることもあり、1回の購買金額を10万ウォン(約1万2000円)に増やした。このように買い集めた円は銀行の外貨通帳に入れた。Aさんは「まだ2か月も経っていないが、お金が増える楽しみは格別だ」と話し、「100円=1000ウォン以上に上がるまでは買い続けるつもりで、集めた円は売ったり、将来日本旅行をする時に使う予定」と話した。

20年ぶりに歴史的円安を記録している。景気回復を理由に日本の資金供給基調が維持され、円相場が下落したためだ。数年間にわたり維持されてきた「100円=1000ウォン」の公式はすでに崩壊した。為替差益を狙う個人投資家は円の買い集めに動いている。為替で財テクができる好機とみているためだ。

金融業界によると、KBクンミン(国民)、シンハン(新韓)、ハナ、ウリィ、NH農協銀行の5大銀行の先月末時点の円預金残高は6046億円(約5兆8735億ウォン)と集計された。これは3月末の5843億円より203億円(約1976億ウォン)増え、昨年末より1080億円(約1兆516億ウォン)増加した。

月別に見ると、円建て預金残高は昨年12月末の4964億円から、今年1月は5143億円、2月は5263億円へと増え続けている。特に3月の円建て預金残高は5842億円で、1か月で579億円増加した。これは今年の増加分全体の半分に相当する。

円建て預金が3月に目立って増えた理由は、円安の状況が明確になった時期であるためだ。円/ウォン相場は3月7日に100円=1069.16ウォンをつけて以降、下がり続けている。特に4月19日には100円=965.53ウォンまで円安ウォン高が進んだ。100円=1000ウォン台を割ったのは2018年以降4年ぶり。6日の午後1時時点での円/ウォン相場は100円=975.45ウォンだ。

ドル/円相場も激しい値動きをしている。ドル/円相場は先月28日(現地時間)1ドル=130.27円を記録し、2002年4月以来20年ぶりに1ドル=130円台を突破した。6日1時時点のドル/円相場は1ドル=130.60円で取引された。

外貨通帳は文字通り円、ドル、ユーロなど外貨を扱う通帳だ。持っている外国のお金をそのまま入金することもでき、ウォンを入金すれば入金時点の為替レートでウォンが外貨に両替されて入金される。一般のウォン建て通帳と同様に外貨通帳にも入出金通帳があり、期間が決まっている外貨預金・積金通帳がある。入出金式通帳の場合、一つの通帳にすべての外貨を入れておけば、各国別に通貨を分割して管理される。期間が決まっている外貨預金・積金通帳では1通貨のみ取り扱いが可能だ。

外貨通帳の長所としては、基本利子に対してはウォン建て通帳と同じく15.2%の利子所得税がかかるが、発生した為替差益に対しては税金がかからない。また、5000万ウォンまでは預金者保護も受けられる。

外貨通帳を利用する際、為替レートの推移が一定ではないため、為替差益ではなく為替差損が発生する可能性もあるという点を必ず認識しておかねばならない。ある銀行関係者は「今後も円安が続くだろうとみている人が多いが、むやみに他の人々の投資方法を真似するよりも、自身の考えや投資能力に応じた投資をするべきだ」と語った。
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