飛行するF15K戦闘機(資料写真、空軍提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
飛行するF15K戦闘機(資料写真、空軍提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】ロシアと中国の軍用機が先月、韓国防空識別圏(KADIZ)にそれぞれ進入し、韓国空軍の戦闘機が出撃していたことが19日、分かった。 韓国軍当局によると、ロシアの軍用機2機が先月24日午前11時ごろ、朝鮮半島東の東海上空のKADIZに進入した。軍は軍用機の進入前から戦闘機を出撃させて「戦術措置」を取ったとされる。戦術措置とは他国の軍用機と交信してKADIZから出るよう求め、軍用機が韓国領空に入る事態を防ぐことを指す。 ロシアの軍用機は韓国側への予告なしで進入し、警告通信にも応じなかったという。この2機は30分ほど飛行した後、KADIZを出た。 同じ日の午後2時半ごろには、北朝鮮が東海に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射している。 同月23日にも、中国の軍用機1機が韓国南部・済州島の南の岩礁、離於島付近のKADIZに進入し、2分後に離れた。軍用機が進入した位置は中国防空識別圏(CADIZ)と重なる場所だった。 北朝鮮によるICBM発射が迫っていたタイミングでの進入だったことから、韓米軍当局の備えを探る意図があったとの見方も出ている。 防空識別圏は領空への侵入を防ぐために設定する空域で、国際法上、主権が及ぶ領空とは異なる。だが、軍用機が他国の防空識別圏に入る際には、その国に前もって飛行計画を通知する必要がある。 韓国軍合同参謀本部は外国の軍用機がKADIZに進入した場合、メディアに公表していたが、今回は公表しなかった。軍はこれについて、公表するほど異例の状況ではなかったためとしている。軍関係者は「外国の軍用機が大挙してKADIZに無断進入した場合、領空侵入につながる場合、他国の軍用機同士が連合作戦を行う場合など、異例のことが起きた時に公表している」と説明した。
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