オミクロン株への対応転換初日は大混乱…在宅治療も限界 = 韓国(画像提供:wowkorea)
オミクロン株への対応転換初日は大混乱…在宅治療も限界 = 韓国(画像提供:wowkorea)
「保健福祉部長官(日本の厚生労働大臣に相当)が訪れたと聞いて、この病院に来たのですが、自己診断キットがないと言われました。ふざけてるんですか?」

 3日午前、ソウル ソチョ(瑞草)区のA病院を訪れたキム氏(34)は怒りをあらわにした。新型コロナウイルスの症状が疑われる娘を連れてきたが、迅速抗原検査すら受けることができなかったためだ。前日、クォン・ドクチョル 福祉部長官が、新型コロナウイルス診療指定医療機関の準備状況を確認すると訪れたこの病院でさえ、診断キットは全く備えられていなかった。

 3日、オミクロン株の感染拡大を受け、診断・検査方式が全面的に改変され、選別診療所と町内の病院・医院は大混乱となった。選別診療所には迅速抗原検査を受けようとする人が大挙して押し寄せ、遺伝子増幅検査の対象者と混ざり、寒さの中、数時間待機することとなり「迅速」の意味も失った。

 当初2日から公開される予定だった迅速抗原検査が可能な病院・医院のリストは、3日午前11時過ぎに公開された。しかし、A病院のように診断キットが備えられていないケースも目立った。「自己診断キット品切れ」のお知らせを貼った薬局は「第2のマスク大混乱」を懸念している。

 新型コロナウイルスの新規感染者は、過去最多の2万2907人を記録(同日午前0時基準)し、在宅治療患者は9万7136人で10万人に肉薄し、先月末に政府がコントロール可能な最大の人数と想定した11万人近くまで達した。

 政府は医療能力確保のため、この日から在宅治療患者のモニタリング回数を高リスク群は3回から2回、一般患者群は2回から1回に調整し、在宅治療患者を40%から50%追加でモニタリングすると発表した。イ・チャンジュン 保健福祉部 保健医療政策官は定例会見で、「(在宅治療を)高リスク群を中心に集中的にモニタリングし、リスクの低い患者はモニタリングの負担を減らす方向だ。また、医師と看護師一人当たりのモニタリング患者数を増やす追加対策を準備し、発表する予定である」と述べた。しかし、最近の感染拡大の状況でのこのような調整は「焼け石に水だ」という意見も出ている。

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