韓国産新型ウイルス飲む治療薬のオミクロン株への対応能力は? = 韓国(画像提供:wowkorea)
韓国産新型ウイルス飲む治療薬のオミクロン株への対応能力は? = 韓国(画像提供:wowkorea)
オミクロン株の感染拡大で「飲む治療薬」の関心が高まっている。韓国内の製薬バイオ企業も飲む治療薬の開発を急いでいる。これらの企業は、自社の治療薬がオミクロン株にも効果があることを期待すると述べた。ただ、オミクロン株についての臨床試験の計画はないというのが業界の雰囲気だ。

国内企業の新型コロナウイルス飲む治療薬、どこまで

 28日、食品医薬品安全処によると、新型コロナウイルスの飲む治療薬の臨床試験を承認された企業は12社。エンジケム生命科学(183490)、シンプン製薬(019170)、テウン製薬(069620)、チェネンセル、日東製薬(249420)、テウォン製薬(003220)、チンウォン生命科学(011000)、トンファ薬品(000020)、クリスタルジノミックス(083790)、アミコゼンファーマ、現代バイオサイエンス(048410)、ニュージラプテラピュティクスだ。チンウォン生命科学科とアミコゼンファーマが免疫調節薬を作っている。その他はすべて抗ウイルス薬だ。

 テウン製薬は慢性膵炎治療薬「カモスタット」を新型コロナウイルスに適用する薬物再創出方式で、軽症及び中等症患者対象の臨床第一、二相試験、重症患者対象の第三相試験を行っている。テウン製薬の関係者は「軽症患者対象の第三相試験については食薬処と協議中だ。重症患者対象の第三相試験は患者の募集と投薬が同時に行われている」と説明した。シンプン製薬はマラリア治療薬「ピラマックス」を新型コロナウイルスの治療薬として開発するため第三相試験を進めている。

 チェネンセルも国内自生植物のホルトノキの葉から抽出した新素材基盤新型コロナウイルス治療薬の候補物質「ES16001」で臨床第一、二相試験を行っている。また、日東製薬が日本の塩野義製薬と開発中の「S-217622」も臨床2b、第三相試験を行っている。日東製薬の関係者は「今年の上半期の商用化を目標に患者の募集と投薬を進めている」と話した。

 この他に、エンジケム生命科学、テウォン製薬、チンウォン生命科学、トンファ薬品、クリスタルジノミクス、アミコゼンファーマは臨床第二相試験の段階である。エヌジーケム生命科学は臨床第二相試験を終了した状態だ。チンウォン生命科学の関係者は「現在、韓国を含め、米国、北マケドニア、ブルガリアなど、12の組織でグローバル臨床第二相試験を行っている。臨床第二相試験の治験対象者の登録は50%完了している」と述べた。現代バイオサイエンスは、21日に臨床第二相試験計画を申請した。ニュージラプテラピュティックスは臨床第一相試験を終了した状態だ。

オミクロン主流化への対応能力は?

 オミクロン株が主流化し、一部企業はオミクロン株についての自社治療薬の研究結果を発表した。日東製薬は候補物質「S-217622」が体外実験(in vitro)でオミクロン株の増殖抑制効果を見せたと発表した。現代バイオサイエンスは細胞実験結果候補物質である’CP-COV03’がオミクロン株に効果を見せたと発表した。

 まだ結果を出していない企業も、自社治療剤がオミクロン株に効果を見せるものと期待している」と述べた。テウン製薬の関係者は「ウイルスの細胞侵入を防ぐメカニズムなので変異株に関係なく対応能力を備えているとみている。オミクロン株が登場する前にデルタ株などについて動物実験をした際、変異株にも全く同じ効果があることが分かった」と説明した。

 チンウォン生命科学の関係者は「GLS-1027は抗ウイルス薬ではなく過大免疫制御薬だ。新型コロナウイルスによる炎症反応を抑制する治療薬であるため、変異株にも効果を示すものとみられる」と述べた。

 ただ、まだ人を対象にした臨床試験を進めており、結果を出した企業はない。各企業は、まだオミクロン株について臨床試験を行う計画はないという見解を示した。テウン製薬の関係者は「治療薬がオミクロン株にも効果があるかどうかを判断するには、臨床第二相試験から設計しなおさなければならないと聞いている。しかし、開発中の治療薬は変異株への対応が可能になるものと期待しており、変異株の臨床試験については確定していることはない」と述べた。チンウォン生命科の学関係者も「現在、オミクロン株についての臨床試験計画はない。ただし、開発中の薬が抗ウイルス薬ではなく免疫調節薬であるため、変異株にも治療効果があることを期待している」と述べた。
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