中国は最近、ローマ教皇庁(バチカン市国)に外交関係樹立のための前提条件として「台湾との断交」を提示したという事実が伝えられた。

これは、「一つの中国」原則により台湾と公式的な関係を維持している他の国々に対し二者択一を迫るというこれまでの方式を適用したものであり、教皇は戸惑いを隠せない様子である。

きょう(26日)台湾日刊紙の連合報と中国時報などは、イタリアメディアから引用し「中国が自国との修交を望んでいる教皇庁に対し、台湾との断交を要求した」と報道した。

「教皇庁はこのことに対し、中国・北京にまず大使館を設立した後、教皇庁と台湾の関係を改めて論議する案を提示したが、中国側はこれを受け入れなかった」と付け加えた。

教皇庁が中国・台湾との関係について明確な枠を提示したのは、今回が初めてである。

新聞は「教皇庁は、米国と中国の対立により台湾海峡において軍事的衝突の危険が高まっていることに対し懸念している」とし「中国は、対話を維持しようとする教皇庁に対してしきりに “選択”を強要していることから、困惑した状況となっている」と伝えた。

実際、主導的に外国との断交をした前例のない教皇庁としては、中国のこのような立場に「進退きわまった状態だ」という見方が出ている。

台湾の戴瑞明 元駐バチカン大使は「中国は、教皇庁のこのような提案を承諾しないだろう」とし「中国は必ず教皇庁に台湾との関係整理をまず要求し、宗教の内政干渉を許さない中国政府は死刑制度・堕胎反対の立場を主張する教皇庁の布教を認めるかについても疑問だ」と語った。

教皇庁は、ヨーロッパ地域で台湾と修交関係を維持している唯一の国である。

台湾外交部(外務省)の報道官は前日「教皇庁と深い関係を維持しており、各種の疎通チャンネルは円滑だ」と語った。

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