独島の生態系を調査中のキム・ユンベ(金潤培)独島海洋研究基地隊長(画像提供:wowkorea)
独島の生態系を調査中のキム・ユンベ(金潤培)独島海洋研究基地隊長(画像提供:wowkorea)
「日本の海上保安庁の巡視船が年に多くて100日ほど独島(日本名:竹島)付近に現れます。私たちが独島の調査をすると、日本の巡視船が割り込んで進路を妨害します。このように妨害を受ければ受けるほど誓います。独島を守るためにはもっと熱心に独島を研究しなければならないと」。

キム・ユンベ韓国海洋科学技術院ウルルンド(鬱陵島)・独島海洋研究基地隊長は「独島の日」の25日、イーデイリーとの電話インタビューで「独島は日本海海洋生態系のオアシスのように大切な場所」と語り、「韓国の領土である独島の美しさを研究・調査し、全世界に誇りたい」と述べた。

キム隊長は2014年に鬱陵島に独島海洋研究基地が発足した時から現地で海洋生態系の研究を行ってきた独島の専門家だ。独島海洋研究チームはこれまで竹島を103回も調査してきた。国内外の研究陣の中で最も多い調査回数だ。キム隊長は研究するほど、独島の魅力に取りつかれたという。

「独島の海はとてもきれいです。独島の近くの海上でドローンを飛ばすと、海の中がはっきり見えます。ある時は深さ30~40mの海底まで見えるくらいです。見れば見るほど独島の海は躍動的な姿を見せてくれます。高い時には13m以上の波が独島を打つほどなので、行くたびに姿が変わっていきます」。

このような「独島愛」は独島を国際社会に知らせる研究成果として実を結んだ。 研究チームは海洋水産部の支援を受けて鬱陵島・独島周辺海域のプランクトンについて研究し、2017年に国際ジャーナルに「Dokdo(独島)」というタイトルで掲載する成果を上げた。2019年には韓国で初めて「独島アシカ」の骨を確保し、国際遺伝子バンクに「Dokdo」の名称で登録した。

「1997年、20代の大学院時代にチリサン(智異山)に行き、日本人の学生に会いました。その時竹島の話をしました。国際法を専攻したこの日本人の学生は、当時の日本側の立場をしっかりと主張しました。でも私は、『独島は韓国の領土』という程度しか知らなかったんです。とても恥ずかしかったです。その後、パソコン通信チョンリアン(千里眼)に『独島を愛する同好会』を作り、独島の勉強を始めました。この記憶が竹島研究の原動力になったのだと思います」。

こうして深い志のもとに始まった研究だったが、紆余曲折も多かった。外部では日本の巡視船が研究・調査を妨害し、国内からは充分な研究支援が行われなかった。鬱陵島・独島海洋研究基地の研究チームは現在7人だけだ。予算や規定の問題などで人員を増やすのも容易ではない。独島専用の調査船がないため、研究陣が釣り船を借りて往復6時間の距離にある鬱陵島と独島を往来しながら研究しているのが実情だ。

それでもキム隊長は「花咲く春の日」を楽しみにしている。来年3月ごろからは独島・鬱陵島研究専門の研究調査船(45トン級)が海洋水産部の支援で建造され、現場に投入されるからだ。「これまでは釣り船を借りなければならず、研究が必要な時期に独島に行けないケースが多かった」と語り、「研究調査船が就航すれば、今よりさらに密度の高く、精密な独島研究ができる」と期待している。

キム隊長は「独島を守るためには独島専門家を育て、科学で海洋主権を守ることが必要だ」と語り、「研究陣が独島に常駐しながら研究できるようにしなければならない。その後は独島に海洋科学基地も設けるべきだ」と提言した。「鬱陵島と独島を分離するのが日本の意図」と語り、「鬱陵島と独島を連携して共に研究し、共に発展する方向を模索すべきだ」と強調した。
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