(画像提供:wowkorea)
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日韓の文化交流を図ることを目的としたイベント「日韓交流おまつり」が5日、ソウルで開かれた。新型コロナウイルスの影響により、オンラインで開催された。

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日韓交流おまつりは、両国の企業や団体などでつくる実行委員会の主催で、日韓国交正常化40周年を迎えた2005年から始まり、毎年開かれている。

1998年10月、小渕恵三首相と韓国のキム・デジュン(金大中)大統領(いずれも当時)が「日韓パートナーシップ宣言」を発表。宣言では、過去を直視し、相互理解と信頼に基づいた関係を発展させていくことを誓い合い、未来志向の日韓関係をうたっている。

日韓交流おまつりは、この宣言の精神を実現させようと日韓の両政府が後援している。2005年からソウルで開催されてきたが、2009年からはこの催しを日韓で共に作り上げようとの思いから、ソウルと東京の双方で開かれるイベントとなった。今年も東京では11日にオンラインで開かれる。

日韓関係が一段と悪化し始めた2019年は、開催が危ぶまれたもののソウル、東京の双方の会場で予定通り開かれた。日比谷公園で開かれた東京での催しには、過去2番目に多い約7万2000人が会場に来場した。

KPOPやJPOPのほか互いの伝統芸能、グルメなどが楽しめるイベントとして定着していたが、コロナ禍により昨年からオンライン形式による開催を余儀なくされている。

今年のテーマは「会えなくても共に歩もう」。5日はソウルの会場で、韓国の伝統楽器を使った女性音楽グループの公演などがあり、その模様は動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」を通じて生配信された。相星孝一駐韓大使は「コロナの再拡散という厳しい状況の中で開催できたことは、日韓民間交流の発展のために重要な意味がある」と韓国語でメッセージを寄せた。

元徴用工問題や日本政府による対韓輸出規制強化を受けて日韓関係が一段と悪化し始めた2019年、日韓の交流事業が相次いで中止や延期となった。そんな中でも開催にこぎつけたのが、この「日韓交流おまつり」だった。そして今、コロナ禍も乗り越えようとしている。

先月30日、萩生田光一文部科学大臣と韓国・文化体育観光部のファン・ヒ長官、中国の胡和平文化観光大臣による第12回「日中韓文化大臣会議」がテレビ会議で開催され、コロナ後の文化交流について議論した。

コロナの影響を受けた日中韓の文化交流の現状を確認し、今後3か国間における文化交流の協力を再開・発展させるための共同宣言文を発表した。

日本では現在、一部の若者たちの間で「渡韓ごっこ」がブームになっているという。コロナ禍で海外旅行に行くことができない中、韓国グルメを自宅に持ち寄って韓国旅行に行った気分を味わおうというもの。

韓国では現在、一部の若者たちの間に「おまかせ」がブームになっている。日本へ旅行が出来ない中、日本グルメの寿司屋を訪れ、店主の勧めるメニューを頼むことだ。日本旅行の雰囲気を味わいたい韓国の若者に対して、ほんの少しのぜいたくな時間となっている。

韓国と日本は、予期しなかったコロナの流行を受けて、物理的に交流が難しい局面を迎えている。しかし、見方を変えれば、両国民はコロナ禍で困難な生活を強いられる中で、互いを認め合う気持ちさえ持っていれば、気軽に交流ができていたことが幸せなことだったと気づかされたのかもしれない。

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