ロイター通信によると、グロッシ事務総長はこの日、35か国が参加した理事会定期会議で、「3月の理事会声明以後、放射化学実験室を提供する蒸気工場が稼働している」とし、「この処理期間は核再処理に要する時間と一致する」と述べた。
グロッシ事務総長は、IAEAが2018年12月以降、ヨンビョン(寧辺)原子炉が閉鎖されたと信じているが、「持続的な活動の兆候」を示す場所はピョンヤン(平壌)近隣のカンソンだと指摘した。そして、そこを潜在的な濃縮場所と推察していると説明した。
放射化学実験室は、核武器に使用されるプルトニウムを抽出するため、使用済み燃料棒を再処理する場所だ。グロッシ事務総長は、こうした動きが実際にプルトニウム再処理が行われているという意味かどうかは、確認が難しいと明らかにした。ただ、蒸気が発生していることはこの工場が稼働しているということであるため、神経をとがらせているものとみられる。
IAEAは2009年に視察団が北朝鮮から追放されて以降、衛星写真によって北朝鮮の核開発関連情報を分析してきた。
グロッシ事務総長は、寧辺の遠心分離機濃縮施設で濃縮ウラニウムを生産したり、5MW原子炉を稼働した兆候はないと説明した。ただ、実験用軽水炉の内部で内部建設作業は続けられていると明らかにした。
この日の演説でグロッシ事務総長は、国連安保理決議に基づく義務を完全に順守することを北朝鮮に促し、核拡散防止条約(NPT)安全措置の履行のため、IAEAに協力し視察団の不在期間中に発生したすべての問題を解決することも要求した。
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