韓国で委託生産、ロシア「スプートニクV」ワクチン予防効果92%(画像提供:wowkorea)
韓国で委託生産、ロシア「スプートニクV」ワクチン予防効果92%(画像提供:wowkorea)
韓国国内の新型コロナワクチンの供給が、一部支障をきたしている中、ロシア産「スプートニクV」ワクチンに関心が集まっている。韓国国内でも委託生産が行われるうえ、最近の臨床第3相で、予防効果が91.5%に達するという結果が出たからである。

防疫当局は、現在、スプートニクVの導入を検討していないと明らかにしたが、立場が変わる可能性を排除することはできない。ヨーロッパでスプートニクVを導入しようとする国家が増えており、国内のワクチン需給状況が変わる可能性があるからだ。

◇臨床第3相で予防効果91.6%...高齢者層は91.8%の予防

スプートニクVは、ロシアガマレヤ国立感染症・微生物学研究所で開発された、新型コロナワクチンで、アストラゼネカやヤンセンワクチンのように、アデノウイルスベクターを使用して、抗原タンパク質を伝達する。スプートニクVワクチンは昨年8月、ロシアが世界で最初に承認された新型コロナワクチンである。当時、ロシア保健当局は、臨床第3相をせず、臨床第1・2相の結果のみで承認し、議論があったが、先月、臨床第3相の結果を発表し、ワクチンの効能を立証した。

スプートニクVは、先月初め、国際医学専門誌「(Lancet)」に掲載された、臨床第3相の結果で、高齢者など複数のグループの人々を対象に、他の主要なワクチンと同等の効能を持っていることを立証した。

臨床試験の結果によると、スプートニクVは、18歳以上の成人1万9866人を対象に実施した臨床第3相で、ワクチン投与群1万4964人のうち16人、プラセボ投与群4902人のうち62人が、新型コロナ陽性判定を受けた。副反応のほとんどは軽症レベルであり、数件重篤な副作用が現れたが、ワクチン接種に関連する事例はなかった。

特に、1回目接種後73.6%の予防効果を記録し、2回目接種後には予防効果が91.6%に達した。また、臨床試験の参加者の10.8%を占めた高齢層で、予防効果91.8%を記録し、全体の数値よりも高かった。

スプートニクVは、凍結乾燥形態で保管する場合、2〜8℃の保管が可能で、保管および輸送が容易であり、価格も20ドル(約2214円)水準と、手頃な価格の方だ。

◇価格・利便性の利点...新型コロナワクチンの供給不足に57カ国承認

今月29日の時点で、世界的にスプートニクVを承認した国は、57カ国に達している。欧州連合(EU)加盟国であるハンガリーとスロバキアなどは、すでにスプートニクVを導入し、フランスとドイツも関心を示している。

ロシアのクレムリン宮殿は30日(現地時間)の声明で、プーチン大統領が、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのメルケル首相と、この日オンライン通話をおこない、スプートニクVワクチンの共同生産などを議論したと伝えた。

また、ロシアの国営通信社「イタルタス通信」は同日、駐韓ロシア大使館のフェイスブックを通じて、韓国政府がスプートニクVワクチンの導入を検討していると報道した。これに対して、食品医薬品安全処は31日、「スプートニクVの公式資料提出及び検討、進行事項は、今のところない」と述べた。

しかし、韓国防疫当局がスプートニクV導入を決定した場合、そのワクチンを迅速に供給できるという推測だ。国内医薬品輸出業者GL Raphaの子会社である韓国コーラスが、国内でスプートニクVの委託生産を担っているからだ。

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