左からカラム、相馬圭祐、チェジン(MYNAME)
左からカラム、相馬圭祐、チェジン(MYNAME)
チェジン(MYNAME)とカラムが共演することで話題の舞台「さよならヨールプッキ」が、9月6日(水)に東京・シアターサンモールにて初日を迎えた。開幕前に、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、チェジンとカラム、相馬圭祐が登壇し、作品の見どころや意気込みを語った。

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 「さよならヨールプッキ」は、劇団BQMAPの主宰として、すべての本公演の演出を手掛けるほか、ゴールデンボンバー、喜屋武豊主演「ふしぎ遊戯」(演出)、集英社りぼん 60 周年記念公演「こどものおもちゃ」(演出協力・美術)など外部公演も多く手掛ける奥村直義が、新たに脚本・演出を手掛ける音楽劇。2015年にBQMAPで上演されており、今回は新たなキャストでの再演となる。

 物語は、どこかの国、どこかの時代、クリスマスムードに包まれるとある街に突然、サンタクロース集団が現れる。彼らの目的は何?サンタクロース集団の秘密を偶然知ってしまった少年カイン(相馬圭祐)は、弟のアベル(チェジン)を巻き込み、サンタクロース集団から街を救おうと試みるが…。

 舞台には、個性豊かで魅力的なキャラクターが続々登場!本公演で初舞台を踏むチェジンは、甘く優しいその歌声と、感性豊かな表現力で、心優しく、人々に愛される弟アベル役をキュートに熱演。また、舞台や映画にと活動のフィールドを広げ、日本語の実力と演技力で高評価を得るカラムが、物語のカギを握るアトム役に扮し、今回はロボットの演技に挑戦している。

 劇中、自然な流れで、チェジンが「MYNAME」の人気曲のダンスを踊ったり、小道具として「MYNAME」のペンライトが使われたり、所々に「MYNAME」の要素が盛り込まれているのも、ファンにとってはうれしいところだ。

 ゲネプロのカーテンコールでは、「舞台は初めてだから、緊張もしたし、頑張りました!」とあいさつしたチェジンが、ほかのキャストから「まだ本番じゃないよ!」とつっこまれるなど、和気あいあいとした雰囲気が伝わってきた。
ゲネプロ終了後は、舞台衣装のまま、チェジン、カラム、相馬圭祐がそろい、和やかに質疑応答が行われた。


<B>―自分が演じる役どころの紹介からお願いします。</b>
カラム:アトム役を演じますけど、希望的な存在から、滅亡的な存在に変わっていくという見どころのある役です。皆さんご存知だと思いますが、鉄腕アトムという素晴らしいキャラクターを演じることができて、心からうれしいです。
相馬圭祐(以下、相馬):僕はアベルの兄というのが、この役の根幹となっていて、アベルをどう楽しくさせるか、お兄ちゃんとしてアベルをどう引っ張っていけるか、というところを第一に考えています。チェジン自身も、本当にアベルのような性格で、すごく頼りにしてくれたりするから、普段の相馬圭祐もカインとして、カインも相馬圭祐としていられるように演じています。僕の中では、アベルありきの役だと思っています。
チェジン:アベルは、カインの弟でわがままな子供です。最初はカインお兄さんが僕を嫌いだと思っていますが、2人で(オンカロという施設の地下を)回りながら、カインお兄さんを好きになっていく役です。

<B>―カラムさんは、最初にアトムを演じると聞いたときは、どう思いましたか?</b>
カラム:人生初の人間じゃない役を演じることができて、楽しみだと思った反面、どうやって演じていけばいいのか、っていう悩みもたくさんあったんですけど、今回の舞台はキャストが多いじゃないですか。みんなすごい経験者で、特に圭祐さんは、ものすごい演技力で、いろいろ助けてもらっているんで、自分のこれからの俳優人生においては、すごいプラスになる、成長のきっかけになる作品だと思っています。

<B>―チェジンさんは今回が初舞台となりますが。</b>
チェジン:最初に台本をもらったとき、大きな役なので、最初は心配もあったし、僕にできるかなと思いました。でも、稽古で先輩たちに毎回教えてもらって、本当にいい経験だと思っているし、今回稽古をしながら、舞台って本当に楽しいものだなと思いました。
相馬:お二人は、お芝居をしながら、すごいピュアな感動をしてくれるんですよ。日本人じゃないから、日本語を完ぺきに使いこなせないけれども、そんな2人が放つ言葉って、嘘じゃない言葉として、お客さんにも僕らにも届くと思うんです。アベルとアトムはこの2人じゃなかったらできないと思うので、僕はありがたいポジションでやらせてもらっていると、逆に感謝しています。

<B>―注目して見てほしい、おすすめのシーンを教えてください。</b>
チェジン:注目してほしいところはいっぱいあるんですけど、カインお兄さんとアベルが2人で歌うシーンです。その前ケンカしているので、お兄さんとの愛がもっと大きくなるきっかけっていうか。そのシーンは大事な流れじゃないかと思います。
相馬:(悔しそうに)言われちゃったよ。俺もそれを言おうとしてた(笑)。すごい好きなシーンで、チェジンが歌いながら照れたりする顔も、本人は「お芝居でやっている」って言うけど、ちょこちょこ照れたり。稽古場で初めてやったとき、生の反応で、こっちもキュンキュンしちゃって。可愛いんですよ、とにかく!本当に可愛くて。しかも、あのシーンは、今回新たに追加されたシーンなんで、僕も本当に好きですね。
カラム:僕も残念ながら、そのシーンです(笑)。
チェジン:同じにしないでよ!(笑)
カラム:なんか芝居をやっていないって感じがして。リアルで。
相馬:普通にしゃべっているからね。
カラム:本当にカインとアベルじゃなく、圭祐さんとチェジンの会話的な感じがして、見ていると、自分も知らないうちに表情が温かくなったり、ニコッと笑ったりしているんで、皆さんもたぶん、そうなると思います。
相馬:いいお客さんだ(笑)。ありがとう!

<B>―ご自身のセリフの中で、好きなセリフを教えてください。</b>
チェジン:3個言ってもいいですか?「この卑怯者!」と「力が入らないよ」と「カインは僕がいなくなればいいって思ってるでしょ!」です。
相馬:アベルとケンカするときの一連の流れのセリフは全般的に好きですね。特に、「アベルをうっとうしいって思ったことはあっても、いなくなればいいだなんて思ったことはない」ってセリフは、僕は兄がいるんですけど、兄がカインみたいな兄貴で、兄貴もきっと僕に対して、そういうことを思っていたんだろうなって気もして。チェジンには、うっとうしいって思ったことはないよ。
チェジン:(ニッコリ)そう?
相馬:そのセリフは、実の兄貴のことを思い出して、気持ちが入りますね。
カラム:僕は、アトムが暴走し始まったとき、笑いながら「僕に殺されるのは幸せだと思うよ」と言うシーンは、ギャップっていうか。
相馬:音楽も重なって、いい雰囲気でアトムの可愛さと怖さの対比があるシーンですね。

<B>―チェジンさんは今回セリフの量も多いと思いますが、どうやって覚えたんですか?</b>
チェジン:書きながら。ちょうど「MYNAME」のコンサート練習とも重なってしまい、コンサート練習が終わってから、朝方4時まで台本を読んでいました。めちゃくちゃセリフが多いし、「被害妄想」とか難しくて。

<B>―分からない言葉は誰に教えてもらったんですか?</b>
チェジン:スタッフさんとか、マネジャーさんとか。あと、わざと慣れるように、ファンの皆さんの前で、「この卑怯者!」とか、「しまむら」とか言ってみたり(笑)。
カラム:セヨンから「(チェジンを)頼むね」って言われたんですけど、「自分一人でちゃんとやっているから、やることもないよ」って言ったら、「あいつね、誰かに助けてもらうのが苦手だから、たぶん一人で頑張ると思うんだけど、なんかあったら、とりあえずね」みたいなやり取りがあったんです。でも、僕のほうがお世話になっています。
チェジン:(恐縮しながら)いやいや。

<B>―では、観客にメッセージをお願いします。</b>
カラム:見ため的に見どころがたくさんあるし、家族の大事さを感じられる作品でもあります。あと、いままで皆さんが思っていたアトムのイメージを変えたいと思います。
相馬:こういう世界観は演出家の奥村さんワールドの真骨頂ですね。僕でいうと、1人語りを急に始めたり、「このシーンはどうつながっているの?」と思ったり、お客さんもグッとのめり込んで見られる世界観です。僕もきょうのゲネまでは、集中力的な面もあって、どうなるのかなって、わりと不安だったんです。でも、2人からすごいパワーをもらったので、初日を迎えるわけですけど、本当に楽しみでならないです。千秋楽までもっともっとレベルアップしていくので、見に来てくださる方は楽しみにしていただけたらと思います!
チェジン:普段ライブでは緊張しないのに、いまも緊張しています(笑)。今回、最初に台本をもらったときから、“この舞台いいな”と思って、みんなで本当に頑張ったし、ファンの皆さんに感動してもらえるように、奥村さんともいっぱい話したし。見に来たら、感動して帰れると思います!正直、この舞台はクリスマスがある12月にやりたかったんですけど、ごめんなさい(笑)。


 メンバーからも愛されるチェジンが、アベルをどのように演じるのか、カラムが演じるアトムは正義か悪か…、最後まで目が離せない舞台「さよならヨールプッキ」は9月10日(日)まで上演。

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