香港映画界に「香港ノワール」と呼ばれる新しい流れを作った名作『男たちの挽歌』(1986年)の韓国版リメーク作品、『無敵者』の制作報告会が17日にソウル・狎鴎亭の映画館で行われた。

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ソン・ヘソン監督は「原作を韓国的情緒で再解釈した。アクションものだが、葛藤(かっとう)や裏切り、義理などドラマ的なフォーカスが多い作品に仕上げた」と紹介した。

『ラブレター~パイランより~』『私たちの幸せな時間』などにみられるように、繊細な感情を表現する演出に定評があるソン監督は、3年前に演出の依頼を受けたときには一度断っていたことを明かした。「人物と人物がぶつかり合って生じる感情が出れば、原作とは異なる形の映画になるのではと思ったのが、演出することになったきっかけ」だと語った。

物語の基本的な枠は、『男たちの挽歌』そのままとなっている。幼いときに分かれた兄弟、ヒョク(チュ・ジンモ)とチョル(キム・ガンウ)は、それぞれ武器密売組織のボスと警察官という敵同士となる。ヒョクと友情を築きながら組織を率いていくヨンチュン(ソン・スンホン)は、組織の構成員だったテミン(チョ・ハンソン)に裏切られる。

ソン監督は、『無敵者』はアクションよりドラマ要素が強い作品だと強調し、原作と比較しながら『無敵者』そのものを楽しんでほしいと呼びかけた。

一方、主演のソン・スンホンは、「原作をただリメークするのではなく、基本的な枠だけを借り、韓国的な情緒をかぶせれば、新しい作品になるはずと思った」と話し、作品の仕上がりに自信を示した。キム・ガンウは「『男たちの挽歌』よりも立体的で、人物がさまざまな感情を持っている」とアピールした。