純輸出（輸出－輸入）が3四半期連続で減少している中で、経済を支えていた消費までが再び萎縮している。輸出、消費ともに減少するなど成長動力自体が揺らいでいると分析されている。このような現象は今年の第1四半期まで続く見通しだ。第2四半期からは徐々に回復するものとみられるが、中国の経済活動再開がどの程度効果を表すかがカギとなっている。
26日に韓国銀行が発表した「2022年第4四半期および年間の実質国内総生産」速報値によると、昨年の年間成長率は2.6%を記録し、韓国銀行が昨年11月に予想した数値と合致した。潜在成長率(2.0%)以上の成長を記録して善戦したが、昨年の第4四半期にマイナス成長に転じたことを考慮すれば、今後の推移が懸念される。
昨年の第4四半期の成長率は前の四半期に比べてマイナス0.4%で、2020年の第2四半期にマイナス3.0%を記録して以来10四半期ぶりにマイナス成長を記録した。前年同期比でも1.4%の成長に止まった。昨年の第1から第3四半期の前年同期比成長率は3%程度を記録していたが、この成長傾向が大きく減少したものだ。
経済を率いる二つの軸である輸出と民間消費がいずれもマイナス成長を記録した。輸出は半導体や化学製品などを中心に前期比5.8%減少し、2四半期ぶりにマイナス成長となった。純輸出の成長寄与度はマイナス0.6%で、昨年の第2四半期から3四半期連続で成長率を低下させた。輸出部門の悪化により、製造業の成長率はマイナス4.1%を記録し、3四半期連続で縮小した。通貨危機に見舞われた1997年の第3四半期から1998年の第2四半期まで4四半期連続で減少して以降、最長期間マイナス成長を続けている。
輸出が縮小しても経済が持ちこたえることができたのは消費のおかげだった。ソーシャルディスタンス措置の解除後、第2四半期と第3四半期の民間消費はそれぞれ2.9%、1.7%成長した。しかし、昨年の第4四半期にはマイナス0.4%を記録し、3四半期ぶりのマイナス成長となった。これを受け、消費など内需の成長寄与度は0.3%と、第2四半期（2.0%）に比べて大幅に減少した。韓国政府が景気の鈍化を防ぐために第4四半期に財政出動を行い、政府による支出が成長率を0.8%も引き上げた反面、民間は輸出、消費を中心に成長率を1.1%引き下げた。
NH投資証券のチョン・ヨギョン研究員は「昨年の第4四半期は内需不振が目立ち、消費が落ち込んだ」と述べ、「住宅取引が縮小して引越しが減少し、家電などの耐久財消費が減った」とし、「温暖な天候により衣類消費が減少したうえに化粧品や靴などの景気消費財も減少した」と述べた。
韓国銀行と政府は昨年の第4四半期を最後に、今年の第1四半期には成長率がプラスに転換することを目標に置いている。チュ・ギョンホ副総理兼企画財政部長官はこの日の非常経済長官会議で「今年の第1四半期の場合、基底効果や中国の経済活動の再開などに後押しされプラス成長への転換が可能だろう」と述べた。韓国銀行のファン・サンピル経済統計局長も「1月には個人のクレジットカード使用額が前年同期より小幅ながら改善され、消費心理指数も高まっている」と評価した。
しかし、まだ第1四半期の成長に対する肯定的なシグナルは伝わってこない。中国への輸出は昨年の6月から7か月連続で減少傾向を示しており、今年に入ってからの累積でも24.4%減少した。消費心理指数とクレジットカード使用額の増加率が昨年の11月に底を打って2か月連続で小幅に増加したが、高金利により増えた利子負担により、消費改善傾向が明確に現れる可能性は低い。
これに伴い、第1四半期にもマイナス成長を記録し、2四半期連続でマイナス成長を示す「技術的景気低迷」の可能性も排除できないという見方もある。チョン研究員は「第1四半期の成長率がマイナスを記録する可能性を完全に排除できない」として、「第1、第2四半期まで内需不振が続く見込み」と説明した。
それでも希望が持てる部分は対中輸出だ。チョン研究員は「輸出底点が繰り上げられ、第2四半期からは対中輸出の恩恵を受けることができる」と述べ、「対中輸出の改善がアジアの景気を取り戻し、生産量の増加が期待できる」と説明した。
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