延辺朝鮮族自治州でハングル専用の看板がなくなる…中国、「中国語優先」施行=韓国報道(画像提供:wowkorea)
延辺朝鮮族自治州でハングル専用の看板がなくなる…中国、「中国語優先」施行=韓国報道(画像提供:wowkorea)
中国延辺(えんぺん)朝鮮族自治州が、中国語優先の文字表記規定を設けて、施行したことが分かった。

 延辺州は先月25日、「朝鮮言語文字工作条例実施細則」を公布した。この細則には、国家機関・企業・社会団体・自営業者が文字を表記する際、中国語とハングルを併記するよう明示している。

 表記は横の場合、中国語を前に、ハングルは後ろに表記する。縦の場合は中国語を右、ハングルは左にするようにした。そのため、以前に製作され、この細則に符合しない看板や広告などすべての表示板は取り替える。

 中国内で唯一の朝鮮族自治州である延辺はもちろん、遼寧(りょうねい)省の瀋陽(しんよう)市や丹東(たんとう)市など朝鮮族や韓国人密集居住地域ではこれまでハングルを主にし、中国語を並行したりハングル専用の看板などを使用したりしてきた。

 これに先立ち、中国政府は2020年から少数民族居住地域の授業を中国標準語に統一するようにし、教科書も段階的に国家統一編纂書籍に交換している。以前は少数民族地域の小学校では、該当民族文字の教科書と言葉で授業していた。

 これに反発し、内モンゴル自治区では数千人のモンゴル族が反対デモを行っている。

 ある中国朝鮮族の人は「数年前から中国政府が中華民族主義と国家統合を強調しているため、個別民族の自治空間が縮小している。結局はすべての少数民族が、漢族に同化する恐れがある」と憂慮した。

 2019年香港の反政府デモを経験し、独立路線を強化する台湾との葛藤が高まると、中国は少数民族を尊重していた立場から中華民族共同体意識を強調する方向に旋回している。

 習近平国家主席は2021年8月、7年ぶりに民族政策のための中央民族工作会議を開き、「中華民族共同体意識を確固たるものにし、国家統一と民族団結のために思想的万里の長城を構築しなければならない。民族分裂の毒素を粛清する」と強調した。
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