ナンシー・ペロシ米国下院議長が台湾訪問を強行することで、台湾海峡に戦雲が立ち込めている(画像提供:wowkorea)
ナンシー・ペロシ米国下院議長が台湾訪問を強行することで、台湾海峡に戦雲が立ち込めている(画像提供:wowkorea)
アジアを巡訪中のナンシー・ペロシ米国下院議長は、中国の脅威にもかかわらず台湾訪問を強行することで、台湾海峡に戦雲が立ち込めている。

中国はペロシ議長の台湾訪問を阻止するため、武力使用の可能性まで示唆している中、米国も航空母艦の派遣と戦闘機の護衛などで、ペロシ議長への保護措置をとるという立場を明らかにしている。

台湾を自国の領土とする中国は、米軍の戦闘機がペロシ議長の台湾訪問を護衛する場合「侵略」とみなし軍事的対応をとる可能性がある中、両国間の対立はどちらも譲らない「チキンゲーム」の様相へと向かっている雰囲気である。

ロイター通信は1日(現地時間)、3人の消息筋からの話を引用し「ペロシ議長は2日の夜、台湾で宿泊する予定だ」と報道した。また複数の台湾現地メディアは「ペロシ議長が2日の午後10時30分(台湾時間)、台北の松山(そんしゃん)空港に到着するだろう」と報じた。3日の午前8時に蔡英文総統と面談し立法会(議会)を訪問する予定で、午前10時に台湾を発つことになっているという。

台湾ではペロシ議長の警護のため、少なくとも200人以上の警察官と情報要員が投入される予定である。

このことに対し中国は「米国権力における序列3位のペロシ議長の台湾訪問が、米中間の合意事項である “一つの中国”という原則を大きく侵害するものだ」として猛非難している。

一方、ジョー・バイデン政府の立場も強硬である。ジョン・カービー国家安全保障会議(NSC)戦略広報調整官はこの日の会見で「下院議長は台湾を訪問する権利がある」と強調し「北京の行動は緊張を増大させ、意図していない結果をもたらすおそれがあることから、(中国軍の動きを)非常に綿密に注視していく。下院議長が安全な訪問を成すことができるよう、しっかり取り組んでいく」と語った。

専門家たちは「米国と中国のどちらも譲歩できない現状を踏まえると、中国が前例のないレベルの対応カードを切る可能性がある」という見方も出ている。

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