韓国政府はことしの下半期、ベルギー・ブリュッセルに「駐NATO(北大西洋条約機構)韓国代表部」を設置する。ユン・ソギョル(尹錫悦)大統領のNATO首脳会議出席を契機に、ヨーロッパとの安保協力を強化するための現場事務所を設置ということだ。すでに関係部署(省庁)で協議が進められていることから、近いうちに代表部の設置が行なわれるものとみられる。

韓国政府は、NATOと新たなパートナーシップも締結することにした。グローバル経済・安保競争が熾烈(しれつ)になっている中、2006年から始まった韓-NATO間のパートナーシップを格上げし、協力テーマの幅と地理的範囲を拡大するという計画である。

尹大統領は先月30日(現地時間)、スペイン・マドリードで開かれたイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長との会談で「韓国とNATOが2006年のグローバルパートナーシップ樹立以降、国際社会が直面した各種の挑戦に対し緊密に協力し対応してきた」とし「ことしの下半期には新たなパートナーシップの締結を通じて双方間の協力が拡大し、われわれの駐NATO代表部開設により双方間の疎通がより制度化されることを期待する」と語った。

駐NATO代表部が設置されれば、「駐ベルギー大使」兼「駐EU代表部大使」が「駐NATO代表部大使」を兼任することになる。現在韓国外交部(外務省)は、駐NATO代表部設置のための後続措置に入った状態である。外交部の関係者は「駐NATO代表部の場合、外交部が自ら準備する事項はほとんど終えており、行政安全部(内務省に相当)・企画財政部(財務省に相当)と協議中だ」とし「代表部開設自体は、近いうちに行なわれるだろう」と説明した。

韓国大統領室は今後、駐NATO代表部を通じた韓国-NATO間の情報共有強化により、NATO内で発生する軍事安保の論議懸案に関する情報への接近性が高まるものと期待している。また、NATO調達庁の推進する様々な防衛産業に、韓国企業の入札の可能性も開かれるものと展望している。

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