ソウル駅で北朝鮮の弾道ミサイル発射のニュースを見つめる人々=7日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル駅で北朝鮮の弾道ミサイル発射のニュースを見つめる人々=7日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の主要国営メディアは8日朝の時点で、7日に実施した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と推定される弾道ミサイル発射に関して報道していない。北朝鮮は発射の翌日早朝に朝鮮労働党機関紙・労働新聞や朝鮮中央通信などを通じて報道し、発射場面などの写真を公表することが多かった。だが、4日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる弾道ミサイルを発射した際も翌5日に報道せず、今回も「沈黙」を守っている。 北朝鮮はこれまでも発射に失敗した際などにミサイル発射について報じなかった例がある。3月16日に発射した新型ICBM「火星17」と推定されるミサイルは発射直後に空中爆発しており、北朝鮮はこれを報道しなかった。 韓国軍の合同参謀本部は前日、北朝鮮が同日午後2時7分ごろ、東部・新浦沖の潜水艦から東の東海に向けてSLBMと推定される短距離弾道ミサイル1発を発射したと発表した。飛距離は約600キロ、高度は約60キロだった。韓国軍と情報当局は北朝鮮が昨年10月に発射した「ミニSLBM」と類似したミサイルとみており、発射に失敗したとは判断していない。 北朝鮮がICBMに続き、SLBMの発射に関しても発表していないことを巡り、さまざまな観測が出ている。 自衛権の範囲内の日常的な軍事行動という印象を対外的に与える狙いとの見方もある。韓国政府系シンクタンク、統一研究院のホン・ミン北韓研究室長は「自衛権レベルでの兵器開発という論理について一定部分、ロシアや中国も同調している」として、韓国も兵器開発をしていると指摘した。また、北朝鮮が兵器開発について対外的に注目度や緊張を高める狙いから「戦略的あいまいさ」を取っているとの見方も示した。 ただ、ICBM・SLBM開発は北朝鮮が昨年の第8回党大会で示した国防力発展5カ年計画の中核課題であることから、兵器開発の成果をまとめて公表する可能性もある。
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