韓国では 強力な防疫措置の長期化で、国民たちの疲労感は限界にきている(画像提供:wowkorea)
韓国では 強力な防疫措置の長期化で、国民たちの疲労感は限界にきている(画像提供:wowkorea)
「今まで 政府の言う通りにやってきました。我々の何が間違っていたのでしょうか」

キム・ウジュ の最新ニュースまとめ

韓国・ソウルに在住の 主婦アン氏(52歳)は、新型コロナウイルス感染症防疫指針を順守しているが、納得がいかない。常日頃 通っているエアロビクス教室では、リズミカルな速いテンポの音楽は止めて久しい。音楽のスピードが速すぎると、防疫指針に違反するからだという。食堂でパートタイムで働いている彼女は「新型コロナの検査を受けるように」という連絡を、これまで5回も受けている。検査に応じなければ 罰金を払わなければならない。夜10時を過ぎて 家路に向かえば、地下鉄は混雑していて 防疫措置とは程遠い状況である。アン氏は「夜間の運行が縮小されたため、人々で混み合っている」とし「指針を守れと言うので 守ろうとしているが、これでは矛盾している」と語った。

新型コロナの4次大流行により、首都圏に対する防疫措置(社会的距離確保)がレベル4へと引き上げられてから3週間が過ぎたが、これといった効果が出ていないことで 国民たちの疲労感は限界にきている。先月 韓国政府は「短く太く 実施して、終える」として、強力な防疫指針を打ち出したが、3週間経っても 感染者数は減少する兆(きざ)しがみえない。

このような状況に「効果のない指針で、国民だけを締め付けている」という不満が、あちこちで あふれている。

室内体育施設では エアロビクスやグループダンスなどの運動は 音楽のスピードが120bpm以下に制限されているが、他の室内体育施設では そのような守則は適用されていない。また フィットネスクラブのシャワー室には 利用制限があるが、プールのシャワー室には制限がない。ソウル市は夜間の通行量を減らすために 午後10時以降の公共交通の削減運行に乗り出したが、市民たちはむしろ「深夜の時間帯に利用客が押し寄せている」として、不満が爆発している。会社員のハン氏(32歳)は「これは 感染を防ごうとするものなのか、拡散させようとするものなのか、訳がわからない」と非難した。

このように「独り歩きしている」防疫指針が実施されている中 感染者さえも減らないことに、「特段の対策が必要だ」と専門家は指摘している。韓国 コリョ(高麗)大学クロ(九老)病院のキム・ウジュ感染内科教授は「現在 あいまいな指針が あまりにも多いため、国民の疲労感だけがひどくなっている」として、実効性のある防疫対策の必要性を強調した。

Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 96