2021年5月、中朝国境地域の中国・遼寧省丹東の鉄道駅に、北朝鮮の地名が書かれた貨車が置かれている(資料写真)=(聯合ニュース)
2021年5月、中朝国境地域の中国・遼寧省丹東の鉄道駅に、北朝鮮の地名が書かれた貨車が置かれている(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が29日公表した報告書によると、北朝鮮の2020年の輸出額は前年比67.9%減の8930万ドル(約98億円)、輸入額は73.9%減の7億7367万ドルで、貿易総額は8億6297万ドルと73.4%減少した。国連による経済制裁が続いていることに加え、新型コロナウイルス対策としての国境封鎖が影響したとみられる。

 輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は6億8437万ドルの赤字だったが、前年比では74.6%縮小した。

 最大の貿易相手、中国との貿易額は75.4%減の7億6080万ドルにとどまった。貿易総額に占める割合は88.2%で、前年(95.4%)を下回った。中国に次いで、ロシア、ベトナム、インドとの貿易額が大きかった。

 輸出の内訳をみると、最大の輸出品目である鉄鋼が60.9%減少したほか、時計・部品も86.3%急減した。一方で、飲料・アルコール・食酢が前年の2.7倍となったほか、鉄鋼製品が54.1%、亜鉛・亜鉛製品が60.3%、それぞれ増加した。

 輸入額が最も多かったのは原油・石油精製品などの鉱物油で、全体の30.9%を占めた。動物性油脂・分解生産物、プラスチック・プラスチック製品などの輸入も多かった。

 KOTRA関係者は昨年の北朝鮮の貿易について、中国への依存度の高さや主要品目といった大枠は変わっていないとする一方で、「新型コロナ対策の国境封鎖により中国との貿易額が減り、軽工業品目の貿易も鈍化した」と分析した。


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