工場で車両移動に使われるAGVロボット(画像提供:wowkorea)
工場で車両移動に使われるAGVロボット(画像提供:wowkorea)
現代自動車がロボティクス技術確保の一環として、AGV(自動搬送車)ロボットの活用度を高めるための技術開発を行う。AGVの機能を拡大し無人駐車ロボットとして活用する技術の実証事業に着手し、その後は自動走行ロボットを開発する方針だ。

現代自動車は5月の1か月間、AGVロボットを活用した無人駐車サービス「ロボット・バレット・サービス」の実証事業を行っている。同社のセダン「ソナタ」約10台を対象にロボット駐車の申請をすれば、ロボットが決められた位置に車両を移動してくれる。また運転者が決められた位置に車両を止めれば、ロボットがこの車両を駐車場に移動する役割も果たす。

無人駐車に活用するAGVは、現代自動車と自動車部品メーカーの現代ウィアが共同開発した。ロボット掃除機のような形で4つの車輪から車両を持ち上げた後、自動走行して決められた場所まで移動する。車両を運転するのではないため、車両の種類に関係なく対応できる。

同サービスは、現代自動車と起亜自動車が共同出資して設立したモビリティ・ソリューション企業のモーション(Mocean)による、法人向けカーシェアアプリを通じて利用できる。利用者はアプリで車両のデジタルキーを受け取れば、サービスを受けることが可能だ。

現代自動車はまた、車両の駐車と出車を管理できるシステムも開発した。このシステムを使い、空いた駐車スペースを探し、ロボットの移動経路を制御できるようになっている。

同サービスを適用する最初のターゲットは空港だ。実際、現代グロービスが現在、インチョン(仁川)航空公社と共に同技術を活用したスマート駐車システムの構築を進めている。昨年11~12月にテストを実施しており、今年7~12月にはサービス範囲を200の駐車スペースに拡大しての試験運用を行う計画だ。

現代自動車は実証事業で技術を改善した後、シンガポールに設立中のシンガポール・グローバル革新センター(HMGICS)へ、該当の技術を適用することを検討している。HMGICSは自動車の受注から生産、市場、引き渡し、アフターサービスまで顧客のカーライフ全般を研究、実証する拠点だ。ここでAGVロボットは、生産した出庫前の車両を倉庫まで移動、整理するほか、出庫する際には運搬車両に乗せるといった役割を果たす。

これに現代グループが買収した、米国のロボット専門企業、ボストンダイナミクスの技術が加われば、次世代ロボットの開発により拍車がかかるとみられる。


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