会見を行う鄭銀敬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
会見を行う鄭銀敬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)中央防疫対策本部長兼疾病管理庁長は6日のオンライン定例会見で、新型コロナウイルスはワクチンの接種だけで根絶できる感染症ではないとして、毎年発生する可能性があるとの見方を示した。

 

 鄭氏は、変異ウイルスによる流行が続く恐れがあり、韓国で流行を抑え込んだとしてもワクチン接種率の低い国から変異ウイルスが流入して感染が拡大することが懸念されるとしながら、変異ウイルスと世界の状況などを見なければ正確に予測できないと指摘した。

 新規感染者数が1日100人以下の状態を維持できる時期が来るかとの質問に対しては、防疫規則によって市中感染をどれだけ抑えられるかと、ワクチン接種のスピードを上げて免疫を高められるかによって感染者数が決まるとし、今年後半に接種率が急激に上がれば感染者数を減らせるとの見通しを示した。

 そのうえで、ワクチン接種の重要性を改めて強調した。

 鄭氏は、現在の状況をある程度維持しながら接種率を高めることが非常に重要だとの考えを示し、現在の接種率は6.7~6.8%程度だが、市中感染を防ぐためにはまだ低いと説明した。

 一方で、高リスク群、高齢者、医療従事者が優先的に接種を受けたため、療養型病院、療養施設、医療機関での流行を防いで重症・重篤患者や死者を減らす一定の成果があったとして、医療崩壊を防ぐという第1段階の目標はある程度進んでいる状況だと評価。国民が防疫に積極的に参加することも感染者の急増を抑えるのに大きな影響を及ぼすとした。

 鄭氏は「国民がマスク着用、社会的距離の確保など防疫規則を守っているおかげで500~600人台の感染者の規模を維持していると考える」とし、ドイツやフランスでは接種率が20%を超えるが感染者の発生規模は韓国の数十倍に上り、ロックダウン(都市封鎖)で感染者数が減少しているものの、依然として高い発生率を示していると述べた。


Copyright 2021YONHAPNEWS. All rights reserved. 40