北朝鮮は米韓首脳会談を控えた米韓両国に対して、同時に警告メッセージを放った(画像提供:wowkorea)
北朝鮮は米韓首脳会談を控えた米韓両国に対して、同時に警告メッセージを放った(画像提供:wowkorea)
北朝鮮はきのう(2日)米韓首脳会談を控えた米韓両国に対して、同時に警告メッセージを放った。ジョー・バイデン米政権による「対北政策検討完了」報道が出された直後である。

キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ

名分としては、「脱北者団体による対北ビラ散布」と「米国による対北敵対視政策の維持」を問題視しているが、朝鮮半島非核化のための「実用的接近」を強調したバイデン政権の対北政策基調を拒否したものだとみられる。特に「相応措置」という表現まで出して警告した点を踏まえると、今後の状況展開が期待に満たない場合「挑発のレベルを高める」という意志だと解釈される。

北朝鮮はこの日、3つの談話を次々と発表した。一つ目はキム・ジョンウン(金正恩)労働党総書記の妹であるキム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党第1副部長によるものである。朝鮮労働党機関紙“労働新聞”に掲載された談話で、去る30日に行われたとされる韓国の脱北者団体による対北ビラ散布“行動”を指摘し、その責任が韓国政府にあるとしたものだ。

韓国統一部(省)はこの脱北者団体による行動に対して「政府は、北朝鮮を含めた誰であっても 朝鮮半島において緊張を発生させる行為に対して反対する」と伝えている。

二つ目は北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長の談話で、バイデン大統領が去る28日(現地時間)の議会演説で「北朝鮮の核プログラムの脅威に対して、我々は断固とした抑止を通じて対処する」と語った発言を指摘した。クォン局長は「極めて大きな失敗」と表現し「米国は深刻な状況に直面するだろう」と警告した。

特に 北朝鮮は外務省報道官の談話を通じて、米国務省の報道官が北朝鮮の人権状況を批判したことも問題視した。「最高尊厳(キム総書記)まで指摘するという厳重な政治的挑発だ」とし「米国は我々の警告を無視し、軽率な妄動をとったことに対して、必ず後悔するだろう」と主張した。

先のような北朝鮮による韓国への報復措置の“予告”により、昨年6月のような「危機」が再び起こり得るという懸念が出ている。昨年6月には キム第1副部長がビラ散布を問題視した結果、北朝鮮は南北間の全ての通信線を遮断したことに加えて、南北共同連絡事務所を爆破した。しかも 対南4大軍事行動計画まで発表するなど、脅威のレベルを高めた。

このようなことから 今回も単純な「不満」の表れに終わらず、短距離弾道ミサイルや潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などの軍事行動に乗り出す可能性が提起されている。米韓首脳会談を前後として、クムガンサン(金剛山)施設の爆破の可能性なども懸念されている。

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