北朝鮮が国境から輸入される物資を消毒する手続きと方法を制度化した「輸入物資消毒法」を採択した。

短期的に新型コロナウイルスワクチンの支援を受けることを含め、長期的に新型コロナウイルス以後の時代を考慮した国境封鎖緩和のための準備をしているとの評価が出ている。

4日北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」によると、北朝鮮は前日、最高人民会議の常任委員会第14期第13次全員会議を開催し、「社会保険および社会保障法」、「輸入物資消毒法」の採択、「2021年人民経済発展計画」などの承認に関する問題を議案として上程し、全員賛成で採択した。

このうち新型コロナウイルス状況の中で目を引く法案は「輸入物資消毒法」だ。

新聞はこの法と関連し、「国境通過地点で輸入物資消毒と関連した制度と秩序を厳格に樹立し、国家の安全を守り人民の生命を徹底して保護することにおいて発生する問題と、輸入物資の消毒手続きや方法、消毒秩序に背く行為に伴う処罰内容などが規制されている」と説明した。

ただ、北朝鮮が明示した消毒方法が何なのか、法に違反した場合にどんな処罰を受けるのかなど、具体的な説明はなかった。

北朝鮮がこうした法を採択した理由は、「短期」または「中長期的」に国境封鎖の緩和を念頭に置いていると分析される。

慶南大学・極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は、「輸入物資消毒法は輸入物資を受け入れるなど、輸入を前提としたものとみるべきで、今後の国境交易を念頭に置いた布石」だとし、「国境を超える輸入物資を法的に、体系的に管理する必要性があると北朝鮮側が判断したのだろう」と説明した。

また、「法まで採択したということは、新型コロナウイルスが終息した後にも継続的にこの法を維持し輸入物資に対する消毒を続けていくという意思と見るべきだ」とし、「短期的な対応のレベルを超え、中長期的にポストコロナ時代に備えた法とみられる」と強調した。
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