「母の日」を迎え公演が行われた平壌の劇場。観客は1席ずつ空けて座っている=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
「母の日」を迎え公演が行われた平壌の劇場。観客は1席ずつ空けて座っている=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】新型コロナウイルスの感染防止を連日強調している北朝鮮で、劇場でも「社会的距離」を意識して観客が1席ずつ間隔を空けて着席する様子が捉えられた。

キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ

 北朝鮮の朝鮮中央通信が17日に公開した「母の日」の16日に行われた芸術公演の写真を見ると、三池淵管弦楽団が公演した平壌の三池淵劇場では1階席、2階席の観客がいずれも1席ずつ空けて座った。また、平壌サーカス劇場では中央の客席に間隔を空けて着席させ、両サイドの席には観客を入れなかった。

 こうした様子は、わずか1か月前の朝鮮労働党創建75周年記念行事の時とは全く異なる。

 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(党委員長)が10月11日、平壌のメーデースタジアムで大規模な集団体操(マスゲーム)と芸術公演を観覧した際には、後ろの客席が人でぎっしりと埋まっていた。客席の人々はマスクを着けていたものの距離を取っておらず、数千人が動いて完成させるマスゲームの特性から新型コロナ感染を懸念する声も出ていた。

 マスゲームは当初、10月末まで続けられる予定だったが、11日の初公演後に休止されたようだ。その正確な理由は明らかになっていないが、新型コロナの防疫も要因に挙げられた。

 北朝鮮は現在に至るまで新型コロナの感染者は1人もいないとの立場を貫いているが、最近になって防疫を一段と強化している。

 金委員長は今月15日に開いた党政治局拡大会議で「超緊張状態を堅持して完璧な封鎖障壁を構築し、非常防疫戦をより強力に行っていくこと」を指示した。




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