米国の国務長官が今月日本と韓国を訪問する。米国務省はポンペオ国務長官が10月4~8日に日本、モンゴル、韓国を訪問すると発表した。

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 韓国の2大通信社「聯合ニュース」と「news1」によると、国務長官は6日に日本を訪問。米国、日本、オーストラリア、インドとの4か国外相会合に出席する。また、日本側のビジネス関係者などと会談をするという。

 国務長官は続いて7日にモンゴルを訪れ、7~8日には韓国に滞在。韓国政府の要人と会談後、アメリカに帰国する予定だ。

 韓国外交部(外務省に相当)の発表によれば、カン・ギョンファ(康京和)長官が10月8日、ポンペオ米国務長官とソウルで会談するという。朝鮮半島の情勢などについて協議するそうだ。

 特に今は韓国北西部・小延坪島付近で韓国公務員の男性が漁業指導船乗船中に行方不明となり、北朝鮮軍に射殺された事件で南北間での緊張が再び高まっている。その中、南北関係の改善や北朝鮮との非核化交渉に向け、踏み込んだ議論が行われるのかどうか注目されている。

 国務長官が訪韓したのを機に、米韓当局としては、それぞれが持つ懸案事項や中国に関する問題、北朝鮮問題などの情勢について協議を行うと予想される。ポンペオ国務長官は昨年6月に開催された米朝首脳会談で、トランプ大統領とキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が板門店で対面した際に同行している。

 今回、カン韓国外交部長官と会談の前後、ムン・ジェイン(文在寅)大統領を訪問するとみられている。

 韓国外交部は、ポンペオ国務長官の韓国訪問について、「朝鮮半島、グローバル問題などに関して、両国の連携を拡大する。私たちは(開催される会談が)韓米同盟を一層強化するきっかけになることを期待している」とコメント。

 しかし、米国の最大関心事は「北朝鮮問題」ではなく、「日韓問題」の解決を通じて「中国問題」に共同戦線を構成することと見られる。それは今回の訪問で対面する要人の面々を見ても良く分かる。日本に、オーストラリアに、インド。モンゴルに、韓国。全ての会談相手は「対中国」共同戦線のパートナーばかりだ。

 その中、もっとも揺れている韓国に対して、ポンペオ国務長官は日韓関係の回復に関して何かの案を持ってくると噂されている。その案は日本の「譲歩」を必要とする可能性もある。

 終戦以降、「日韓関係」という関数は「日米関係」と「米韓関係」がその主な変数として作用してきた。2015年12月28日の「慰安婦問題日韓合意」がその典型的な例である。日韓の間で解決は無理だと言われていたその問題は、米国の強力な仲裁が入ると、あっという間に解決されてしまった。

 もちろん、韓国の政権が異常な形で交代することで有耶無耶になってしまったが、米国の仲裁が日韓関係に如何に影響力を持っているのか、良く分かるきっかけにはなった。

 今、日韓の亀裂は米国の利益、日米韓の安全保障に深刻な悪影響をもたらしている。今こそ米国が2015年の日韓合意で見せていた役割を再びやってくれる時だ。逆にその結果が米国の大統領選挙に影響を及ぼすこともあり得る。

 ポンペオ国務長官の訪日と訪韓、日韓の諸問題について彼がどのような解決策を模索していくのか注目される。

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