ダイヤモンド・プリンセスの客室に掲げられている韓国の国旗「太極旗」=(ロイター=聯合ニュース)
ダイヤモンド・プリンセスの客室に掲げられている韓国の国旗「太極旗」=(ロイター=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】横浜港で停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新型コロナウイルスの集団感染が発生したことを巡り、クルーズ船に乗船している国民を移送していないことについて、韓国外交部の当局者は14日、記者団に「武漢とクルーズ(船)は事情が違う」との認識を示した。韓国政府はこれまでに新型コロナウイルスが発生した中国・湖北省武漢市にチャーター機3便を派遣し、国民とその家族ら計848人を韓国に移送した。

 ダイヤモンド・プリンセスでは約3600人の乗客・乗員のうち、200人以上が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。同船には韓国人14人(乗客9人、乗員5人)が乗船している。

 同当局者によると、乗客9人のうち8人は日本在住者で、韓国在住者は1人しかいない。乗員5人のうち韓国在住者は2人という。

 同当局者は「他国の事例も参考にしている」と述べた。米国は国民約400人が乗船し、約30人の感染が確認されている。オーストラリアとカナダもそれぞれ約200人の国民が乗船しているが、自国に移送する計画はなく、他国より乗船者が少ない韓国だけが移送計画を立てることは難しいとされている。

 韓国人乗船者のうち、横浜の韓国総領事館に韓国への移送を求めている人はいないという。

 日本政府は陰性が確認された80歳以上の高齢者や持病がある人を14日から下船させる方針だが、韓国人乗客は70代が2人、60代が6人、30代が1人と80歳以上はいないため、対象に含まれていないという。

 同当局者は「幸い、韓国人のうち(感染が)疑われる患者はいない」と述べた。


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