寄贈された遺品=5日、東京(聯合)
寄贈された遺品=5日、東京(聯合)
【東京4日聯合】在日韓国人2世が、大韓帝国最後の皇太子である英親王(本名:李根)と李方子妃の遺品を駐日韓国大使館に寄贈し、話題を呼んでいる。駐日大使館と韓国文化院によると、埼玉県川口市に居住する河正雄(ハ・ジョンウン)さんは4日、これまで所蔵していた英親王夫妻に関連する遺品680点を大使館に寄贈した。英親王は初代大韓帝国皇帝高宗の7番目の息子で、同国最後の皇太子。1920年に日本の皇族の方子女王と結婚した。
 美術品収集家で歴史研究家としても活動する河さんが寄贈した遺品は、英親王が初めて日本に渡ってきた時の写真から、日本植民地時代に韓国を訪問した時の写真、韓国に永久帰国した当時の写真など、さまざまな写真・写真乾板・資料だ。英親王の自筆手帳や各種書類、郵便はがき、書簡など未公開の資料も少なくないため、史料としての価値も高いと駐日大使館側は説明する。

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 これら遺品は、李方子妃と長年にわたり親交のあった「サンオフィス」社の山口卓治社長が李方子妃から直接受け取ったものと伝えられた。山口社長は、李方子妃のドキュメンタリー映画を制作したこともある。

 韓国文化院関係者は「山口社長が高齢となり、普段から付き合いの深かった河さんに贈呈したと聞いている。河さんはこの遺品を通じ、韓日両国が不幸だった歴史を共有し、共同で研究することを願い寄贈した」と明らかにした。駐日大使館は遺品を韓国の関連機関に送り、該当資料の研究・データベース化を進め、資料展示会を開くなど、寄贈者の意思が尊重されるよう計らう方針だ。

 河さんは若いころから韓国に関する文化財と芸術品を収集しており、在日韓国人文化芸術協会の会長も歴任した。これまで光州市立美術館に3557点、全羅南道の霊岩郡立美術館に1466点、朝鮮大学美術館に178点、全羅北道の道立美術館に122点、釜山市立美術館に100点など、各機関に多数の寄贈を行った。

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