<梨泰院事故>「被害者に平均224~560キロの圧迫があった」...専門家が分析=韓国(画像提供:wowkorea)
<梨泰院事故>「被害者に平均224~560キロの圧迫があった」...専門家が分析=韓国(画像提供:wowkorea)
梨泰院事故当時、被害者が平均224~560キログラム(kg)・重量キログラム(kgf)の力を受けたという専門家の分析結果が出た。

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 韓国メディア「ヘラルド経済新聞」によると、13日に行われた警察特別捜査本部(特捜本)の捜査結果発表で、諮問役を務めた金烏工科大機械設計工学科のパク・ジュンヨン教授が発表。国立科学捜査研究院(国科捜)の密度推定鑑定書をもとにして、シミュレーション結果を説明した。

 事故当日の午後9時から10時30分の間、事故路地の群集密度は1平方メートル当たり6~10人だった。

 これに伴い、被害者が当時受けた圧力は平均2200~5500N(質量1キログラムの物体に働いて、1㎨(秒の2乗)の加速度を生じさせる力)、すなわち224~560キログラムの質量が重力を受けて、押す力の大きさに達したと推定された。

 事故が発生したハミルトンホテル横の路地で、双方向通行が行われたことと、路地にあった構造物が、圧死事故発生の可能性を高めたという分析も出した。

 パク教授は「シミュレーションの結果、事故路地で一方通行が行われたとすれば、人が1000人に達するまで滞りが発生しなかっただろう。双方向通行が行われると、区間内の人が800人程度から滞りが発生。圧死する確率が高くなった」と説明した。

 また「滞る区間を誘発する構造物があれば、密度によって歩行者に約1000~1500N(102~153キログラムの押す力)の力が加わる。密集状態でより大きな力が加わると、ひっくり返って倒れやすい。そのような点で、構造物が、歩行者が倒れる確率を高めた」と付け加えた。

 このような密集状況では「誰かが押さなくても倒れるのか」という質問に、パク教授は「一定基準以上の圧力が数分間続くと誰かが気絶する。そこに空間ができれば、その上に倒れる可能性が出てくる」と答えた。

 パク教授は、事故発生時、路地の下側(梨泰院駅側)に約1800人いたと推定。また、この中で半分以上が平均4000N(408キロ)以上の圧力を受けただろうと分析した。

 事故再発防止の対策を尋ねる質問に、「密集度の統制がなければ、事故が再発しうる。それだけに群衆統制が一番重要だ」と強調した。

 一方、特捜本の捜査結果発表後、梨泰院事故の遺族らは警察のずさんな捜査を指摘。市民対策協議会のイ・ジョンチョル代表は、「特捜本の捜査結果は憂慮したように、上層部に対する捜査もできないセルフ捜査の限界を見せた。尻尾切りの捜査や目標を定めた適当な捜査で終わったようだ。検察の本格的な捜査が求められる」と強調した。

 このような特捜本の捜査結果に対しては、批判の声も多い。

 国民日報は14日付社説で、「犠牲者の遺族と国民が不足とみている上層部の責任有無や、事故に対する事前の準備や事後収拾の適切性など、きちんと問い詰めなければならない。また、災害予防の責任所在を扱う法令に弱点があるなら、速やかに補完すべきだ」と指摘した。

 韓国の世界日報も13日付社説で、「イ・サンミン(李祥敏)長官は主務長官として、政治的・道義的責任を負って退くのが国民に対する道理だ。そうでなければ、国民が納得できる再発防止対策作りも容易ではないだろう」と述べ、李長官に対する退陣を求めた。
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