韓国大法院(最高裁)が2018年11月に被害者に対する三菱重工業の損害賠償責任を認める判決を下してから4年になったことを受けて開かれた被害者側の記者会見=29日、ソウル(聯合ニュース)
韓国大法院(最高裁)が2018年11月に被害者に対する三菱重工業の損害賠償責任を認める判決を下してから4年になったことを受けて開かれた被害者側の記者会見=29日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の当局者は29日、日本による植民地時代に徴用された韓国人被害者への賠償問題を巡り、「韓日間で(以前よりも)もう少し具体的な解決策について協議が行われている」とし、「前より絞られたのは事実」と明らかにした。 ただ、「現時点では特別な解決策と関連し、何を重点的に議論しているかについて話すのは難しい」とし、具体的な内容については明らかにしなかった。 カンボジアのプノンペンで今月13日に開かれた首脳会談に続き、24日には東京で局長級協議が開かれるなど、韓日間で徴用問題を巡る緊密な協議が続いている。 「絞られた案」は韓国の「日帝強制動員被害者支援財団」が両国の企業などから寄付金を募り賠償金を肩代わりする案が骨子になるとみられる。 財団などの第三者が債務者の債務を引き受けるものの債務者の損害賠償責任は残る「併存的債務引受」が方法として挙がっているが、これを実施するうえで債権者(被害者)の同意が必要か否かについては、法的解釈が専門家の間でも異なっているという。 また、被害者側は財団など第三者が肩代わりするとしても、日本企業側の謝罪や寄付金の拠出などが必要という立場で、日本はこれに呼応するという明確な態度を示しておらず、この溝を埋めるのが鍵となる。 外交部で対日関係などを担当するアジア太平洋局の局長に先ごろ就任した徐旻廷(ソ・ミンジョン)氏は来月7日に被害者側の関係者と面談する予定だ。 外交部当局者は「多様な方法で被害者側や支援団体、専門家などと意思疎通を続けていく」と話した。 外交部の任洙ソク(イム・スソク)報道官は定例記者会見で、「被害者の意見を最大限に傾聴しながら両国にとって最も合理的な解決策を講じるために外交的努力を続けていく」と強調した。 多国間会議に合わせ韓日首脳会談が2回開かれ、10年以上途絶えている日本との首脳シャトル外交の早期再開の可能性も取り沙汰されているものの、外交部は「まだ具体的な計画はない」としている。 任氏は「首脳間のシャトル外交が復活することへの期待が高まっているのは事実」としながらも「シャトル外交復活に向けた外交当局間の協議と意思疎通は続けられる」と説明した。
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