「猫に魚か」…与野党、国会予算の増額には声を一つに=韓国(画像提供:wowkorea)
「猫に魚か」…与野党、国会予算の増額には声を一つに=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国の国会は、来年度の国会予算を300億ウォン(約31億円)以上増額することにした。

 国民の生活にかかわる各種予算や大統領室・法務省など、与野党で争いの的となっている分野では「予算戦争」を繰り広げているが、国会予算だけは大きな異見もなく審査が進む見込みだ。国会の運営に使われる予算について、予算審議権を持つ国会議員が直接予算を調整することは、「猫に魚を任せたようなもの」という批判も出ている。

 26日、国会予算決算委員会(予決委)内にある予算案調整小委員会の審査資料によると、運営委員会所管の来年度国会予算案は、これまでの政府案より約390億ウォン(約40億円)増えているという。国会に関連した増額事業は27件あるものの、減額事業は1件だけだった。該当予算案は予決委の議決を経て、来年度予算案の処理法定期限である12月2日までに本会議で議決されれば最終的に確定される。

 具体的には最も大幅に増額された事業が「事務局人件費」で、95億1500万ウォン(約9億9000万円)増えている。与野党委員共に「6級以下秘書官の政策に対する専門性を向上させるために、適正な範囲で6~9級秘書官の号俸を3号俸引き上げる」と増額の理由を説明している。人件費には、運転兼任の補佐職員手当を月5万ウォンから20万ウォン(約5200円~2万800円)に上げ、行政庶務業務の補佐職員手当を支給するための予算も含まれた。

 その次に増額幅が大きい事業は「立法情報化事業」だ。これも与野党が74億2000万ウォン(約7億7200万円)増やすことで同意している。両党は立法情報化事業の中でも国会議員開催セミナー・討論会・懇談会などの生中継や、保存・活用システム構築のために51億ウォン(約5億3000万円)が必要だと増額理由を説明した。

「立法活動支援事業」も50億ウォン(約5億2000万円)以上増額された。野党では「憲政制度改善に関連した世論調査および広報、キャンペーン実施」目的で30億ウォン(約3億1200万円)を増やさなければならないとしている。与野党共に、国会のインターンには正月や盆などに、ボーナスや福利厚生費(5億8000万ウォン/約6036万円)を支援することについて賛成している。

 議会や議員の外交活動にかかわる予算も増えた。日韓国会議員間の交流を深め、両国関係の改善と友好を増す目的で日韓親善協会中央会の補助金を5000万ウォン増額する。「韓中議員連盟創立および事業費支援」(6億5800万ウォン/約6850万円)、「日韓関係の改善と、葛藤解消のための日韓議員連盟支援」(1億ウォン/約1040万円)などの予算も増やした。

 減額された一件の事業は「地方議会議員および職員対象研修経費支援」で、2億1000万ウォン(約2185万円)を削減した。与野党は削減の理由について、「地方議会の研修課程を拡大・改編し、円滑な事業を遂行するために、議会運営の教育(収入代替経費)予算を一般予算に転換する。そのために研修活動支援事業への移管が必要だ」と説明した。

「国会事務処の議会運営教育は、収入代替経費として編成されているため受講料を徴収している。その反面、行政安全省の地方議政センター研修事業は、一般支出事業として編成されており無料で行われる」と付け加えた。
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