ユニクロの「エアリズム」(同ブランド提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
ユニクロの「エアリズム」(同ブランド提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【世宗聯合ニュース】韓国公正取引委員会は27日、日本のカジュアル衣料品店「ユニクロ」を韓国で運営するエフアールエルコリアに対し、表示広告法に違反する行為の是正措置と1億5300万ウォン(約1570万円、暫定)の課徴金支払いを命じると発表した。ユニクロの機能性衣料「エアリズム」と「ドライEX」がうたう抗菌防臭性能に客観的な根拠がなく、虚偽・誇大広告にあたると判断した。

 エフアールエルコリアは、ユニクロを展開する日本のファーストリテイリングが51%、韓国のロッテショッピングが49%の株式をそれぞれ保有する。

 同社は2018年12月24日から20年7月16日まで、交流サイト(SNS)やチラシ広告、ホームページなどを通じてエアリズムとドライEXを宣伝する際に「抗菌防臭」「防臭機能で爽やかな着心地」「抗菌防臭機能を加えた高機能アイテム」といった表現を用いた。

 製品の表面上で細菌の増殖を抑制する「抗菌」の機能が認められれば、防臭効果もあると見なされる。だがエフアールエルコリアは、黄色ブドウ球菌と肺炎桿菌(かんきん)に対する抗菌性を証明することができなかった。

 公取委が調査したところ、エフアールエルコリアは肺炎桿菌について抗菌性の試験を実施していなかったことが分かった。黄色ブドウ球菌に関しては、製品の試験結果でなく、製品の生地の試験結果を公取委に提出した。

 2020年5~7月に公取委傘下の韓国消費者院とエフアールエルコリアはそれぞれ、韓国と日本の専門機関に依頼して抗菌性の試験を行っている。製品によって抗菌性のばらつきが大きかった上、洗濯を重ねるほど機能が低下したことが分かった。

 公取委は「この件の広告は、抗菌性が一定しない製品を他社の優良製品と同等だと消費者に誤認させ、合理的な選択を妨げることで公正な取引秩序を阻害する懸念が大きい。厳重に制裁した」と説明した。


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