韓国では電力需要が連日最高値を記録しているが、韓国電力は電気を売るほど「赤字」となっている(画像提供:wowkorea)
韓国では電力需要が連日最高値を記録しているが、韓国電力は電気を売るほど「赤字」となっている(画像提供:wowkorea)
韓国では猛暑と熱帯夜により電力需要が連日最高値を記録しているが、韓国電力は電気を売るほど「赤字」となっている。

韓国政府は今月から電気料金の約款まで変えたことで、料金をkWh(キロワット時)あたり5ウォン(約0.52円)値上げしたが、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化などにより急騰した原料費を穴埋めするには途方もなく足りない状況である。

きょう(7日)電力取引所によると、前日午後5時20分基準で電力需要は9万2357MW(メガワット)となり、その前の日の最高値(9万2478MW)を971MW上回った。これまでの電力需要の最大値である9万2478MW(2018年7月24日)が目の前にまで迫った状況である。

韓国電力は、このような最大繁忙期にもかかわらず「泣きっ面」状態である。「売るほど赤字」だからだ。

韓国電力は、石油・液化天然ガス(LNG)などを使用して電力を生産した発電社から電力を独占購入し、電気消費者に販売している。しかし最近、世界的な需要増加とロシアのウクライナ侵攻などにより国際燃料価格が急騰したことで、韓国電力が発電社から購入する電力卸売市場価格(SMP)も急騰しているが、消費者に売る電気料金は物価上昇などの理由で引き上げることができないためだ。

今回の電気料金引き上げにより、韓国電力がことし削減することのできる営業損失は1兆3000億ウォン(約1356億円)にすぎない。そのため、10月に予定されている電気料金の引き上げがさらに増加する可能性も取りざたされている。

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