日本の5月の貿易赤字が歴代2番目…燃油価格急騰・円安が直撃打に=韓国報道(画像提供:wowkorea)
日本の5月の貿易赤字が歴代2番目…燃油価格急騰・円安が直撃打に=韓国報道(画像提供:wowkorea)

 日本が今年5月、歴代2番目の貿易赤字を記録した。国際エネルギー価格の上昇、円安などで輸入額が急増した影響だ。

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 16日付けの日本経済新聞によると、財務省はこの日、日本の5月の貿易統計(速報値)を発表し、輸出額は前年同月比で15.8%増の7兆2520億円、輸入額は48.9%増の9兆6367億円と集計されたと明らかにした。

 これを受けて、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2兆3846億円の赤字を記録した。これによって日本の貿易収支は10か月連続で赤字となり、今回の赤字規模は過去最高の2014年1月(2兆7951億円)に次ぐ規模だった。

 16か月連続で増加傾向が続いている輸入額が3か月連続で史上最高額を更新したことで赤字規模を拡大した。国際原油価格が急騰し、エネルギーの輸入費用が大幅に増えた上に円安まで重なり、輸入品の購入時に同じ物量を以前よりさらに高く買い入れるようになった影響だ。

 実際に、アラブ首長国連邦(UAE)やオーストラリアなどから輸入する原油や液化天然ガス(LNG)の輸入額が2.5倍も急騰し、石炭輸入額も3.7倍と大幅に増えた。原油の輸入額は14か月連続で増加傾向を持続しており、物量基準でも7か月連続で増加傾向だ。

 輸出額の増加には、鉄鋼の輸出が60.2%増加したことと灯油などの鉱物性燃料の輸出が5倍急増したことが寄与した。

 地域別に見ると、対米貿易黒字が3278億円と前年同月比で8.6%減少し、3か月ぶりに減少傾向に転じた。輸入額は24.2%増の9268億円で、液化石油ガス(LPG)の輸入が79.3%、航空機用を含む原動機の輸入が58.5%にそれぞれ増加した。一方で、自動車の輸出は新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)のパンデミックによる需要減少や半導体の供給難などで15.6%減少した。

 対中貿易収支は6077億円の赤字を記録し、14か月連続の赤字となった。自動車の輸出が36.3%減少し、スマートフォンを含む通信機器の輸入が25.7%増加した。集積回路など半導体などの電子部品の輸入が54.9%増えた。

 対ロシア貿易赤字も1469億円と2.7倍急増した。ウクライナ侵攻による物流網の混乱、日本政府の輸出禁止措置などにより、輸出額が57.1%急減した263億円にとどまった。一方、輸入額はエネルギー価格の上昇で49.8%増の1732億円を記録した。原油と石炭の輸入が物量基準ではそれぞれ34.9%と43.2%減少したが、輸入額基準ではそれぞれ31%、2.2倍に増加した。

 中国発のサプライチェーン混乱が続くと観測される中で、ウクライナ侵攻にともなう全世界的なインフレによって輸出環境は日増しに悪化しており、今後、日本の貿易赤字はさらに拡大するという展望が出ている。

 第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストは「原油先物価格が上昇し続ける中で円安現象が深刻化する場合、年間の貿易赤字は昨年の4兆円から今年は15兆円まで拡大する可能性がある」とし、「今年、海外に流出する所得が10兆円に達するという意味」と話した。
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