韓国統一部、風船で北朝鮮に新型コロナ医薬品伝達「南北関係発展法違反」

韓国統一部（部は省に相当）は7日、脱北者団体が風船を利用して北朝鮮に新型コロナウイルス関連の医薬品を送ったことについて、南北関係発展法違反だとの立場を明らかにした。

　統一部当局者は同日、取材陣に「南北関係発展法はビラなどの散布行為を禁止しており、風船またはその物品を南北交流協力法に基づく統一部の承認なく北朝鮮に送る行為は、南北関係発展法で禁止しているビラなどの散布行為に該当する」と伝えた。

　脱北者団体「自由北韓運動連合」は去る5日、風船を利用して北朝鮮位新型コロナウイルスの医薬品を送ったと主張。キョンギド（京畿道）ポチョン（抱川）から北朝鮮に向けてマスク2万枚、解熱鎮痛剤「タイレノール」1万5000錠、「ビタミンC3」1万錠を大型風船20個に付けて飛ばしたという。

　統一部当局者は処罰対象になるのかについては「今後、捜査当局の捜査と司法当局の判断が必要だ」としながらも「捜査当局が関連内容を認知しているため、統一部が別途に捜査依頼をする計画はない」と述べた。

　続けて「該当団体が北朝鮮住民の困難を支援するために努力するその趣旨は十分に理解している」とし「政府が南北当局間の防疫協力を推進している状況であるだけに、どのような方式が北朝鮮住民にとって実施的に役立つかを考慮して、自制してほしいとの立場を公開的に何度も明らかにしている」と強調した。