韓国サムスン物産、ルーマニアの太陽光発電所を売却(画像提供:wowkorea)
韓国サムスン物産、ルーマニアの太陽光発電所を売却(画像提供:wowkorea)
韓国のサムスングループで商社や建設機能を担っているサムスン物産が、ルーマニアにある太陽光発電所をポルトガルの新再生エネルギー企業「グリーンボルト(GreenVolt)」に売却した。カナダの太陽光発電団地など、北米市場に集中するための戦略とみられる。

 18日、韓国の投資銀行(IB)業界によると、サムスン物産はLSGビルソルーション(LSG Building Solutions)社、グリーンソースコンサルティング(Green Source Consulting )社などと保有していた「LJGグリーンソース・エネルギーアルファ(LJG)」をグリーンボルトに売却した。LJGはルーマニア南部のジュルジュにある太陽光発電所で、約45メガワット(MW)の生産が可能だ。

 サムスン物産は2012年、LSGビルソリューションなどとLJGを買収した。当時の企業価値は約1億6000万ユーロ(約214億円)。LJGはルーマニア最大の太陽光発電団地で、韓国企業が欧州に所有する最大のエネルギー団地だった。

 しかし、買収後は業績の悪化が続き、再び売却に踏み切った。再売却を進めたのは、カナダを筆頭に北米エコエネルギー事業が急速に成長したことで、会社の方針が北米中心に変わったことも背景にある。

 グリーンボルトは、LJGの価値を約8300万ユーロ(約111億円)と評価した。同社はルーマニアの発電所を通じて、太陽光エネルギーの生産量を大幅に拡大するなど、エコエネルギー事業の成長を期待して買収したという。

 一方、サムスン物産は2010年から10年余りにかけて、カナダ中東部のオンタリオ州に1369メガワット規模の風力・太陽光発電団地を造成した。全体の事業費が約50億ドル(約6400億円)にのぼる大型プロジェクトの一つだ。同社は大型事業の経験をもとに、北米事業に力を入れる計画だという。
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