国連安保理の対北制裁論議、中国・ロシアは「北朝鮮のICBM発射はアメリカの責任」=韓国報道(画像提供:wowkorea)
国連安保理の対北制裁論議、中国・ロシアは「北朝鮮のICBM発射はアメリカの責任」=韓国報道(画像提供:wowkorea)
国連安保理が最近、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射をめぐり、対北朝鮮制裁の強化議論を始めたが、中国とロシアが反対している。

国連安保理は25日午後(現地時間)、米ニューヨークの国連本部会議室で、北朝鮮問題を扱うための公開会議を開いた。今回の会議は、アメリカ、イギリス、フランスのような安保理常任理事国を含め、アルバニア、アイルランド、ノルウェーの6ヵ国が招集を求めたことによるものだ。会議には15の理事国が参加した。

駐国連米国大使は「安保理は声を一つにして北朝鮮の違法行為を批判しなければならない」とし「北朝鮮が対話のテーブルにつくよう圧力をかけなければならない」と述べた。続いて「外交的進展なく制裁を緩和する場合、北朝鮮政権に利益を提供し、大量破壊兵器(WMD)と弾道ミサイル兵器の開発をさらに加速させるだろう」と警告した。

しかし、中国とロシアは、北朝鮮のICBM発射にはアメリカの責任もあると反論した。 中国連大使は「北朝鮮は約束を守ったが、アメリカは連合軍事訓練を中断するという約束を守らないうえ、朝鮮半島周辺に戦略的核兵器を配置して北朝鮮の安保を脅かした」と述べた。

ロシア側も「状況が悪化しているのには、アメリカの責任もある」として北朝鮮をかばった。さらに、「追加の対北朝鮮制裁も、北朝鮮住民にとって人道主義的脅威になり得る」として反対の立場を明らかにした。

北朝鮮のミサイル発射に対して各国の公式立場を明らかにする安保理公開会議は2019年12月以来となる。安保理は北朝鮮のミサイル発射と関連し、非公開会議を何回も開いた。しかし、各国が公開の場で、それぞれの立場を説明する公開会議は行われなかった。中国とロシアは、公開会議の開催に難色を示したが、事案の厳しさに反対できなかったと見られる。

中国とロシアが追加制裁に反対する立場を示したことで、追加制裁は難しいものとみられる。安保理は非公開会議に転換し決議案を論議しているが、安保理決議採択のためには、15の理事国のうち9ヵ国が賛成し、5ヵ国の常任理事国のうち1ヵ国も反対してはならない。議長声明やメディア声明が導出されても強制力がないという点で、どの程度の実効性を持つかは未知数だ。
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