開会式に登場した韓服を着た女性=4日、北京(聯合ニュース)
開会式に登場した韓服を着た女性=4日、北京(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北京冬季五輪の開会式で、中国少数民族の朝鮮族の代表として韓国伝統衣装「韓服」を着た女性が登場したことを巡り、中国側が「開会式の公演の内容はいわゆる文化源流問題とは全く無関係だ」との立場を示したことが分かった。韓国外交部の当局者が8日、明らかにした。  外交当局が今回の問題に対する国内での関心と懸念を伝えたところ、中国は「韓国内の世論の動向をよく承知している」としてこのように述べたという。 中国側は、開会式では朝鮮族など中国内のさまざまな少数民族がそれぞれの伝統衣装を着用して出演したものであり、韓国が文化的な問題で懸念する必要はないと説明した。 また、韓服が韓国と韓民族固有の伝統文化であるという明白な事実は変わらないとの反応も示したという。 この当局者は、どのようなルートで韓国の立場を伝えたのかとの質問には、詳しい言及を避けながらも「複数の適切な経路を通じて多方面で話している」と述べた。 これに先立ち、開会式に出席するため中国を訪問した朴炳錫(パク・ビョンソク)国会議長は、栗戦書・全国人民代表大会(全人大)常務委員長との会談や夕食会で韓服に関する韓国内の反応を取り上げたと明らかにした。これ以外の外交的ルートでも韓国の立場が伝えられたものとみられる。 外交部の崔泳杉(チェ・ヨンサム)報道官もこの日の定例会見で、キムチや韓服、テコンドーなどを中国起源と見なす文化歪曲(わいきょく)の試みに外交部が消極的に対応しているとの指摘に反論し、「両国は固有の文化に対する相互尊重を基盤に、多様な文化交流の活性化と韓中国民間の理解向上のための努力を続けていく」と強調した。 北京五輪の開会式で韓服を着た女性が登場したことは中国少数民族としての朝鮮族の文化を紹介する趣旨ではあるが、韓国では「中国が韓服を自国のものだと主張している」との批判が強まっていた。 中国が韓国の固有文化を自国の文化と主張するケースが繰り返され、韓国内で反中感情が高まったことが背景にあるとの分析もある。
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