基調講演を行うイ氏(韓国コンテンツ振興院提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
基調講演を行うイ氏(韓国コンテンツ振興院提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国大手芸能事務所、SMエンタテインメントのイ・ソンス最高経営責任者(CEO)は7日、文化体育観光部と韓国コンテンツ振興院の主催で開かれた「2021スタートアップコン」の基調講演で同社の知的財産(IP)拡張戦略を提示した。

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 イ氏は「今後SMはキラーコンテンツの制作とIP拡張を通じ、多様な形態のコンテンツで想像を超越する『SMCU(SMカルチャーユニバース)』を展開していく」と述べた。

 SMCUとは、SMの所属アーティストによるコンテンツを一つに連結し、拡張していく巨大な世界観を指す。SMは昨年、新人ガールズグループaespa(エスパ)のデビューを機に、本格的にSMCUに立脚したコンテンツの発表を開始した。

 イ氏は「ポストコロナ、メタバース(仮想空間)という世界的な流れに最もふさわしいIPを作っていく」としながら、音楽、ミュージックビデオ(MV)、公演など多様な形の独自のIPが互いにつながり、拡張された「SMCU型メタバースコンテンツIP」を作ることに集中すると明らかにした。

 SMCUが展開される仮想の背景であり、無限の空間である「KWANGYA(荒野)」を実際の空間に適用する戦略も説明した。

 5月にリリースされたaespaのヒット曲「Next Level」のMVには、「KWANGYA」の座標が登場する。この座標を検索すると、ソウル市聖水洞のSM新社屋の住所が表示されることから、ファンの間では同社屋をKWANGYAと呼ぶミーム(ネットスラング)も生まれた。

 イ氏は、「(ネットフリックスのオリジナル韓国ドラマ)『イカゲーム』などKコンテンツが世界のコンテンツの中心になっていることを多くの方が感じているようだ」として、SMもKカルチャーの拡散をサポートするためにメタバースを空間の概念へと拡張すると説明。その場所がSMCUのランドマークになり、ひいてはK―POPとKカルチャーの震源地であるソウルが世界文化のメッカになるようにすることがSMの目標であり、夢だと強調した。

 また、時代の発展に伴ってプラットフォーム環境とトレンドが急速に変化するなか、どのようなプラットフォームからもSMのコンテンツに容易にアクセスできるよう、独自のチャンネルを作ることに集中しているとも明らかにした。

 イ氏は、ポストコロナ、メタバースなどのキーワードにより情報技術(IT)、人工知能(AI)、コンテンツの領域が次第に崩れているとして、IT企業がさらにコンテンツに投資し、SMのようなコンテンツ企業がさらにITに敏感にならざるを得ないのが今の世相だと指摘した上で、コンテンツ企業として、合弁や投資などさまざまな方式でスタートアップ企業と対話することを願っていると述べた。


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