LGディスプレーの坡州事業所全景(画像提供:wowkorea)
LGディスプレーの坡州事業所全景(画像提供:wowkorea)
LGディスプレーは13日に取締役会を開催し、キョンギド(京畿道)パジュ(坡州)事業所内への中小型有機発光ダイオード(OLED)生産ライン構築に、3兆3000億ウォンを投資することを決めたと17日、発表した。

投資期間は2024年3月31日までで、新設ラインは2024年から本格稼働するとの予測だ。投資金額は自己資本の25.91%に相当する。LGディスプレーは投資目的について「中小型OLED市場への対応に向けた生産能力の確保」と説明した。

今回構築される生産ラインは、現在の最新生産ラインである6世代(1500×1850ミリメートル)用となる。同社の関係者は「既存の生産ラインの拡大などを通じ、中長期的には坡州事業所へ6万枚の中小型OLED生産設備を構築する計画」と明かした。

現在、テレビ用の大型OLEDパネルは事実上、LGディスプレーが世界で唯一の生産者となる。中小型OLEDも世界2位とはなっているが、昨年時点でのシェアは12.3%と、業界1位のサムスンディスプレー(73.1%)には遠く及ばない。

LGディスプレーによる今回の投資は、主要顧客である米アップルへの納品と関連があるというのが業界の分析だ。同社とアップルとの昨今の取引量の増加により、プラスチックOLED(POLED)設備を増設する必要性が大きくなっているという。

また同社は車両用ディスプレー向けPOLED市場でもシェアを高めている。同分野でLGディスプレーは90%以上のシェアを記録し、1位に立っている。

中小型OLED市場は中国のディスプレーメーカーの成長で、競争がより激化している。英国の市場調査会社、 オムディアによると、主要なスマートフォンメーカーによるOLEDパネルの購買量は今年が5億8500万台まで、また来年は8億1200万台まで、それぞれ増えるとの予測だ。

業界1位のサムスンディスプレーはチュンチョンナムド(忠清南道)アサン(牙山)工場の液晶ディスプレー(LCD)生産設備を撤去し、モバイルOLED製造設備を導入するとみられている。またサムスンディスプレーは8世代OLEDの製造技術開発も加速している。

業界の関係者は「大型分野で確固たる地位固めをしたLGディスプレーが、中小型市場での競争力強化に本格的に乗り出したことで、市場競争がよりいっそう熾烈(しれつ)になるだろう」と述べた。

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