集団免疫は「現実化しない “まぼろし”に終わる」という診断が、専門家たちの間で出ている。(画像提供:wowkorea)
集団免疫は「現実化しない “まぼろし”に終わる」という診断が、専門家たちの間で出ている。(画像提供:wowkorea)
各国の政府は 新型コロナウイルス感染症の拡散を阻止することのできる方法として「集団免疫」に望みを託しているが、「デルタ変異株」の出現により 現実化しない「まぼろし」に終わるという診断が、専門家たちの間で出ている。

人口の60%~70%がワクチンを接種すれば パンデミックが収まるものと仮定しているが、デルタ株の威力が集団免疫の基準自体を 達成不可能な水準へと引き上げているということである。

14日 米ブルームバーグ通信によると、米国感染症学会(IDSA)は「デルタ株が集団免疫の基準を80%以上90%近くまで引き上げた」と、今月初めに推定した。

ブルームバーグ通信は「自然免疫も問題を解決できない」とみている。「新型コロナに勝ち抜いて得た自然免疫も どれほど持続するか、新たな変異株を退治するのにどれほど効果的なのかは未知数だ」と伝えた。

米スタンフォード大学 医療センターの研究員は「一回 感染すれば一生免疫が続くというならいいが、実際はそうではない」とし「難しい問題だ」と指摘した。

「集団免疫なしには ウイルスはどんな形態であっても数十年間はびこり、世界の主要国は 国境開放と経済活動再開戦略を調整しなければならないかもしれない」という分析である。

一方「ワクチンが解決策ではない」という見方もある。世界で最も多くワクチン接種を行なった国のイスラエルでは、すでにブースターショット(追加接種)を投与し始めている。これは「現在 ワクチンが、我々が望むような保護をしてくれていないことを意味する」とみることができる。

米ハーバード大学 感染症疫学の専門家は「集団免疫は 人々に感染症がどのように終わるのかに対する非現実的なビジョンを提示し、ウイルスの進化や再感染という疾病の特性を説明していない」と指摘した。

専門家たちは「2022年までに パンデミックを終わらせることはできない」と言っているが、また別の変異株が出てくれば さらにその時期は延ばされることになる。

ブルームバーグ通信は「今から100年もしくはそれ以上、世界は新型コロナと共に生きる可能性もある」と伝えた。

Copyright(C) herald wowkorea.jp 96