日本にまで迫って来たラムダ変異株…ワクチン無効化懸念により予防薬などが注目を集める(画像提供:wowkorea)
日本にまで迫って来たラムダ変異株…ワクチン無効化懸念により予防薬などが注目を集める(画像提供:wowkorea)

 インド発の新型コロナウィルス感染症(新型コロナ)変種ウィルスであるデルタ変異株に続き、ペルー発の「ラムダ変異株」が新しい問題に浮上している。最近、日本でも初のラムダ変異株感染者が発生し、韓国でも予防剤や治療薬の開発に拍車をかけるべきだという声が高まっている。

 チリでは13日に全国民の2人に1人(58.1%)が新型コロナのワクチン接種を終えたが、ラムダ変異株の感染者は拡散傾向を見せていることが分かった。チリはラムダ変異株の発生国であるペルーの南部と国境が接している。

 ラムダ変異株は昨年12月末、ペルーのリマで初めて報告されてから5か月後の今年4月基準で現地の新型コロナ感染事例の97%に達するほど早い速度で感染が広がっている。致命率(感染者に占める死亡者の割合)が10%近い上、従来のワクチン防御体系まですり抜けるという。

 実際に医学論文事前公開サイト「メドアーカイブ(medRxiv)」によると、ラムダ変異株はワクチンの中和反応を3.05倍減少させ、予防効果を低下させるという結果が出たという主張が提議された。

 それに最近、日本でもラムダ変異株の感染者が発生し、緊張がさらに高まっている。NHKなどによると今月7日、日本の厚生労働省は羽田空港から入国した30代の女性の検体から昨年12月にペルーで初めて確認されたラムダ変異株が検出されたと発表した。

 韓国国内の保健医療業界でもラムダ変異株への懸念が高まり、予防剤や治療薬の開発に関心が高まっている状況だ。

 セルトリオン・ヘルスケアはオーストラリアで吸気型コロナ治療剤の臨床1床を申請し、吸入剤型の専門企業である米国の「インハロン」と提携を結んだ。韓国ユナイテッド製薬も喘息治療剤として開発していたブデソニド・ホルモテロール成分の改良新薬候補物質を新型コロナの治療剤として開発しており、ソウル市立ボラメ病院、韓国報勲福祉医療公団中央報勲病院、国立中央医療院の計3か所で臨床2床を行っている。安全性が確認され、臨床2床へと進んだだけに、臨床成功に自信を持っている様子だ。

 「バイオログデバイス(Biolog Device)」が投資した「サルバシオン(Salvacion)」の新型コロナ予防用鼻腔スプレーは、ラムダ変異株が主力株である中南米の多数の国を対象に使用承認申請を済ませた状態である。近いうちにドミニカ共和国で最も初めに使用許可が出るものとみられる。

 この物質の開発者であるAbdul Gaffar博士は「ワクチン接種率が低い南米や発展途上国から輸入要請が殺到しており、彼らには唯一のオプションである他ない」とし、「変種が続くほど、米国だけでなく、世界各国からも関心が集まっている」と伝えた。

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