江蘇省揚州市の「雀荘」関連で54人のコロナ感染を確認……最初の感染者が移動経路を「申告せず」＝中国報道

揚州市の感染対策当局は8月4日、記者会見で同市の感染状況を発表した。それによると、最初の感染者と見られる「毛」姓の女性が南京への滞在事実を隠し、ホテルや雀荘などの人が密集する場所を出入りしたことが、揚州市内での感染拡大を招いた原因であるとした。現在、毛容疑者は伝染病予防活動を妨害した容疑で警察に拘束されている。

　毛容疑者は7月28日に陽性判定を受ける前の21日から24日の間、市内にある「雀荘」に毎日通っていたという。8月3日現在、この雀荘に関連して容疑者以外に54人の新型コロナウイルス感染が確認されており、その大部分は高齢者である。

　発表によると、毛容疑者は7月21日に揚州市に入り、市内にある姉の家で過ごしていた。その後、毛容疑者はせきや発熱などの症状が出たため、27日に「揚州友好医院」で診察を受け、28日に新型コロナウイルス感染が確認された。

　毛容疑者は隔離治療に入る前、感染対策当局の指針に従わず、南京に滞在していた事実や移動経路を申告しなかった。さらに、揚州市内のレストランや商店、雀荘、市場などの人が密集する場所を頻繁に訪れていた。

　発表によると、毛容疑者が移動経路などの申告を拒絶したことは「中華人民共和国刑法」第330条第5項に違反するものであり、伝染病予防活動を妨害した容疑があるとして、現在揚州市公安局に拘留されている。

　また報告によると、毛容疑者の姉もコロナ感染が確認されている。姉は毛容疑者とは別の雀荘に頻繁に行っており、その雀荘でも13人の感染者が確認された。

　8月3日に揚州市で確認された新規感染者は126人で、そのうち78人が雀荘関連の感染者と推測されている。感染者が出入りした雀荘は8か所に上るという。また、雀荘関連感染者78人のうち大部分が60歳以上の高齢者だった。

　発表によると、8月2日現在の揚州市在住の累積感染者は94人。