日本の独寡占を破る…韓国化学研究院、高耐熱透明プラスチック素材の国産化に始動をかける(画像提供:wowkorea)
日本の独寡占を破る…韓国化学研究院、高耐熱透明プラスチック素材の国産化に始動をかける(画像提供:wowkorea)

 韓国の研究グループが日本企業が独占している高耐熱透明高分子の重要素材を開発した。

 韓国化学研究院は28日、高機能高分子研究センターのキム・ヨンソク博士とパク・ソンミン博士の研究チームが、従来より増える性質を2倍以上に高めた環状オレフィン基盤の高耐熱透明高分子素材を作ったと発表した。

 環状オレフィン高分子素材はディスプレイ、5G、IoT(モノのインターネット)未来情報電子材料の重要素材の一つである。現在商用化されているほとんどの環状オレフィン系高分子素材を日本企業が開発し、韓国では日本からの輸入に依存しているため、韓国国産化が必要だった。

 環状オレフィン高分子素材は高分子プラスチックの一種だが、他の高分子素材と違って水分を吸収しにくく、遺伝率が低いためディスプレー用の基板や5G基盤などに使うことができる。機械的強度、透明度と耐熱性などの物性に優れている。

 研究チームはノルボルネン系列の単量体に新しい触媒システムを適用し、環状オレフィン高分子素材を重合した。環状オレフィン高分子に含まれた単量体含量によって素材の加工温度に影響を与える高分子物のガラス転移温度を92度から192度まで自由に調節した。溶媒に溶かしたり加熱したりする工程も導入し、簡単にフィルムを作った。

 特に、一方の方向に引っ張る際に折れずに増える割合の「延伸率」も制御し、従来対比で最高で2倍以上に増える物性を確保した。折れやすいノルボルネン系の環状オレフィン高分子素材の短所を克服したということだ。

 韓国化学研究院のイ・ミヘ院長は「環状オレフィン高分子開発の重要技術を確保し、素材に対する源泉的な理解度を高めた」とし、「日本の素材に対する依存度を減らし、素材・部品・装備産業の競争力を高めてほしい」と述べた。

 研究結果は高分子分野の国際学術誌「マクロモレキュールズ(Macromolecules)」7月号の表紙論文として掲載された。

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